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｢山はこの事知ってますか？｣
疲れ果てて眠ったかと思えば、彼の口がしっかり開く。
｢え？｣
｢山田涼介。けほっ、｣
二宮和也、予想以上に凄いやつだった。
山田涼介は山口一として彼と接してたはずなのに。
まだ、ネタバレしてないはずなのに。
勘づかれてた。
｢ばればれです、、じむしょ、ぱそこん、かいてあった｣
どうやら、初めてあった日、治療を受けてる最中に、香里奈ちゃんが操作するパソコンの画面が見えたらしい。
発想力も考察力も何もかもが天才的。
酸素マスクの中で必死に呼吸する姿とのギャップが凄すぎて声も出ない。
｢ニノさんっ！｣
｢ちょっと、待ってってば！｣
しばらく無言で彼を見つめてると、勢いよく入ってくる涼ちゃんと由里子ちゃん。
｢やま、、｣
｢ニノさん、大丈夫？｣
涼ちゃんは一目散にニノの元へ駆けつけ、点滴の繋がっていない方の腕をとる。
｢おれは、だいじょぶだから｣
涼ちゃんを弟のように扱うニノ。年下だってこともバレてんのかな。
やはりバレてたみたい。
｢からだよわくて。｣
｢でももうだいじょぶだから｣
しんどいはずなのに気を使う余裕がある彼。
勝手に調査してごめんなさい、今ではほんとに尊敬してて是非一緒に働きたいです
そう熱心に伝える涼ちゃんにも優しく反応して、静かに穏やかに話を聞く彼。
春が待ち遠しいな。
一緒に働ける日が来るように俺は願った。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年8月27日 3時
