ココロ３つ ページ4
休憩と言いつつ、休憩とは言えないほどゴロゴロしている。だが、もう勉強などやる気も起きない。さっきので、力尽きたということだ。だが、問題は結構解いた。10問くらいだが、毎日10問やって、学園の方でも勉強すればいいだけの話だ。
「ラギー、私もうやりたくない。明日でいい？」
欠伸まで出てきた。頭を使い過ぎて、動く気力さえなくなったのだ。甘いもの食べようが何をしようが、やる気が出ないものは出ない。
「シシシッ、一緒に寝るッスか？」
ラギーは冗談で口にした言葉なのだが、「うん。」と2つ返事で返ってきた。ラギーの脳は一度バグを起こしてしまい、Aの言葉が木霊のようにリピートする。
「え、……は……？」
「もう、眠いし……だめ？」
「だ、駄目というか……いいんスか？(寧ろご褒美過ぎッスね……！)」
本音と建前は間違わないように気をつける。ラギーだって健全な男だもの。あんなことやこんなことの想像だってしちゃうだろう。何せ好きな女の子と一緒に寝るのだ。散々、アタックしておいて、いざとなると恥ずかしくなる。ピュアだけど、意地悪だってしたくなる。
ほぼ夢の中に入ったAに、何を言っても聞こえやしない。多分、ほぼ空返事となるのは間違いない。
「あー、もう！仕方ないオヒメサマッスね！」
抱っこして、ベッドまで連れて行く。平然を装ってるように見えるだろう。ラギーの心拍数は急上昇中だ。獣人なら誰でも聞こえるような音で、鳴っている。
ドッドッドッド!!と音が鳴っているのが自分にも分かる。隠しきれてないのは、心拍数だけではない。尻尾だってブンブンと振っている。こんなところ、他寮生に見られてみろ。確実にからかわれる案件だ。
「はぁ……(落ち着け、オレ……手を出さないようにしないと……)」
いろんな欲だって、今だって湧き出てきてる。好きだからこそ手は出せない。許可おりれば遠慮なくいただくが。
「(我慢しても得にはならねぇッスけど、Aが嫌なことはしたくないし)」
悶々と考えながら、ラギーも布団の中に潜り込んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冴凪(プロフ) - 監督生さん» コメントありがとうございます~！そろそろ更新するので待っててくれたから幸いですっ (2021年9月1日 17時) (
レス) id: 9684b934dc (このIDを非表示/違反報告)
監督生(プロフ) - 最高すぎます。続きがたのしみです！ (2021年7月29日 13時) (レス) id: b04fbbb950 (このIDを非表示/違反報告)
まろ。(プロフ) - ゆうなさん» 書いていて私もムッカムカしちゃってました……（）そうなんですよね、嫌いな奴の手助けになってしまうからこそ夢主もドンドン闇深くなっていってて（私がそうさせている）ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2020年12月18日 8時) (レス) id: f82dd573b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - これはいくらなんでもむかつきます、自分を勝手に担保にされた挙句嫌いな奴の間接的ではあるけど手助けになってしまう…ムカつく以外の何者でもないですなぁ…。話面白いです！！これから応援してます！ (2020年12月15日 11時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
