ココロ１６ ページ17
次の日になると、特に騒がしかったのは一年生の教室がある階だ。あれだけ騒がしければ、獣人の耳にも届く。
「俺の学園生活が」と、嘆く生徒達。彼らはまんまとアズールの手の元に置かれてしまったのだ。つまり喰われたと言う訳である。
興味はなかったので、そこに近づきはしなかった。いや、そこに彼女がいたら心にまた黒雨が降ってくる。考えるだけでもポタポタと落ちてくるから、もうこれを考えるのはやめよう。
下僕で働くようになったイソギンチャク。Aから見たら脳味噌プランクトンの集まりだ。
「Aさん、お隣空いてますか？」
「いや、ラギーが来るから。」
「そうですか。僕達オクタヴィネルは貴方にお願いがありますので、お時間のある時に連絡をよろしくお願いしますね。」
「お願い？……アンア達がお願いなんて、珍しい。」
「そうでしょうか？」
「アンタ達なら、3人でどうにか出来そうだし。」
「それほど認めてもらっているということですね。」
そんなことは一言も言ってないのたが、良いように丸め込まれた気がする。彼らと手を組んでマイナスになることはないだろう。寧ろこちらに頼んでいる。こちらが有利なのは確かだ。
「今日、モストロ・ラウンジが閉店した頃にでも行くよ。22時くらいまでなら、まだ起きてられるし。」
「おや、以外と早い就寝なのですね？」
「この頃、疲れちゃってて早いんだよね。もしかしたらそのまま寝ちゃってたらごめんだけど。」
「では、18時30分にVIPルームの方に来れますか？」
「その時間なら行ける。」
「ではその時間に来ると、アズールにも伝えておきますね。」
「うん。」
ジェイドはニコッと微笑んで、Aの横を通り過ぎた。ジェイドの口角がグイッと上がったような気がしたのは、気のせいだったのだろうか。
「……はぁ、痛いな。」
どこかが膿んでるように痛い。どちらにしろ、彼らの思惑にはまってることにAは気づいていない。
それより今は、このドロドロと流れてくる液体のようなものを、なんとかしてほしい。感覚が薄れると、分からなくなるから。
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冴凪(プロフ) - 監督生さん» コメントありがとうございます~！そろそろ更新するので待っててくれたから幸いですっ (2021年9月1日 17時) (
レス) id: 9684b934dc (このIDを非表示/違反報告)
監督生(プロフ) - 最高すぎます。続きがたのしみです！ (2021年7月29日 13時) (レス) id: b04fbbb950 (このIDを非表示/違反報告)
まろ。(プロフ) - ゆうなさん» 書いていて私もムッカムカしちゃってました……（）そうなんですよね、嫌いな奴の手助けになってしまうからこそ夢主もドンドン闇深くなっていってて（私がそうさせている）ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2020年12月18日 8時) (レス) id: f82dd573b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - これはいくらなんでもむかつきます、自分を勝手に担保にされた挙句嫌いな奴の間接的ではあるけど手助けになってしまう…ムカつく以外の何者でもないですなぁ…。話面白いです！！これから応援してます！ (2020年12月15日 11時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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