子持ちの未亡人に恋をしました。【 降谷零】

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「ねえ、景光は………さ、公安の人間だったんでしょ？」



「………彼はどうして、ってのも聞いていいのかな？」





この一言でAは未だにスコッチについて何も知らされていないことがわかった。
組織内で死亡したスコッチはもちろん家族のもとに返されることもなくて組織内で密葬をさせてもらった。

あの時Aと連絡もとっていなかったから当然といえば当然なのだが。




「………アイツはある組織に潜入していた捜査官だった。そこで特別な名前を貰えるくらい信頼を得られていたんだがある時NOC…スパイの疑いがかかってな。





…………………………裏切りの制裁として組織にいた奴に殺されたよ 。









ごめん、アイツのこと守ってやれなくて………」









憎き赤井の姿がチラつく。
Aをこんな目にあわせたのは赤井だと思えばさらに苛立ちが募った。
お前ほどの男が、なぜあいつを見殺しにしたんだ。
あと少し、あと少しでもあの場にいるのが早ければ…Aにこんな表情をさせずにすんだのだろうか。









でも。









「零は………看取ってくれたの、かな？ありがとうね、最期に一緒にいてくれて」






「怒らないのか」







「親友に見送ってもらったんだよ？悲しくないわけないけど景光が独りで逝ったんじゃないだけ景光も幸せでしょう？だってこの国を守るために戦ってくれてたんだもの




……ああ、零は今でも戦ってくれてるよね。




ありがとう、いつも国を守っていてくれて」









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