☆☆☆Dearest Panda Girl ４☆☆☆ -Jaejoong-

1/22 -抜け殻 ページ17

チョキチョキチョキ…


「痛っ!」


やば、やっちゃった!



無我夢中で マネキンを刈っていた私は

その刺激でふっと我に返った。


慌ててティッシュで止血しつつ

引き出しの絆創膏を探し出す。


留めたテープに滲む血。

ズキン…ズキン…と次第に広がってくる痛み。


はー…。


キッチンカウンターによりかかり

改めて部屋を見回すと


テーブルの上には 坊主頭のマネキンがゴロゴロ。

床には 髪の毛がひどく散らかっていた。



何度も口に出した言葉を 再び つぶやいた。



「A…これでよかったのよ。」



・


・



日本に戻ってきてから２日経った。



ジェジュンに別れを告げてしまった私は

ただ 茫然と日々を過ごしていた。



時間が経つにつれ 増してくる虚無感。

ジェジュンの事を 考えては 胸が締め付けられる。



あの時の ジェジュンの

腑に落ちない顔が 頭から離れなかった。



彼にサヨナラした事に 後悔はないと言ったら嘘になる。



大きな手も。

キラキラな笑顔も。

優しいキスも。


今となっては 夢のように遠い。




『ヌナ』


『A』




愛おしさを込めて

彼の私を呼ぶ声が 耳の中でこだまし続けて



ぐぐっと浮かぶ涙を

堪え続けた。



傷だらけな私に

ジェジュンは 眩しすぎた。



精一杯の強がりとして

私は 彼の幸せを願おう。




携帯の電源も 切った。


かかってくるであろう 彼からの電話を 拒否して

心の整理をしていた。



その時だった。


ピンポーン。


玄関のインターフォンが鳴る。




ま


まさか…ジェジュン…?



ドキッと震える胸。


おそるおそるモニターを覗いた。




すると そこには

ジェジュンではなく

アキの姿があった。



「Aー?帰ってるんでしょ?

源がお呼びだよー!!」

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