だいじょうぶ ページ41
最近あったできごとをお互い話し合う。
弓弦くんのいれてくれた紅茶は美味しくて、何杯もおかわりしてしまった。
「弓弦くんも新しいお仕事が決まったのね。大変ね」
「クリスマスが難しくても、前後で必ず日程を合わせます。またどこかにお出かけいたしましょう」
そう言われて、喜ばないわたしじゃなかった。
「うん！」
ふと英智様に言われたことを思い出す。
「英智様に、篠宮家のことをいつでも捨てていいと言われたの」
そう言うと、弓弦くんは少し驚いた顔をしたが、すぐにいつもの冷静な顔に戻った。
「はい」
「わたしね、今までずっと篠宮家のお荷物として生きてきて、ずっとわたしの存在価値がわからなかった。毎日寝るのが怖くて、明日にはだれか知らない人と結婚したりだれかに恨まれたりするんじゃないかと思ったら怖かった。ずっと弓弦くんが好きだったし、ずっとひとりぼっちの感覚があったから」
迷いながらも弓弦くんの目を捉える。すると、弓弦くんもこちらをじっと見てくれた。
「でもね、わたし、弓弦くんがいたら何も怖くない。もう1人じゃない。そう思ったら毎日安心して眠れるの。毎日が楽しいの。弓弦くん、もしよければこれからもわたしをよろしくね」
弓弦くんは眉を下げて微笑んだ。
その顔、今ならわかる。
きっとわたしのことが好きでたまらないって顔なのね。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。A」
わたしたちなら、きっとこれから先何があってもだいじょうぶ。
だってお互いの愛を知っているから。
あなたに愛されているのなら、わたしは何もいらない。
「愛してるよ、弓弦くん」
「わたくしも、愛していますよ。A」
重なり合った指が、体温が、わたしの存在を肯定する証だった。
あなたの隣がわたしの居場所だわ。
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宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
