気球 ページ32
「気球なんて初めて乗りました」
「それはそれは、快適な空の旅を提供しなければなりませんね。お飲み物などいかがですか？」
日々樹様はさっと温かい紅茶を差し出した。
かわいいティーカップに歓声をあげると、日々樹様は満足そうに頷かれた。
「これほど喜んでいたただけるとは、わたしもやりがいがあるというもの」
「こらー！！なにしてんだ！！」
突然下から聞こえてきた怒声に落としそうになったカップを日々樹様の髪がキャッチする。
か、髪が動いた？気のせいかしら。
下を見ると正門の近くでかわいらしい男の子が1人叫び、それを隣の子がなだめていた。
気球はゆっくりと2人の元へと降下する。
「え！誰か乗ってる？？」
この方は…真白友也様？と、隣にいるのは紫乃創様でしょうか。
「あ、初めまして。真白友也です」
「紫乃創です」
「あれ？普通科の生徒を乗せてた？なにしてんだあんた！！とうとう普通科の子にまで手を出したんですか！？」
「んー、信用がないですねぇ。わたしはただジュリエットをロミオの代わりにエスコートしただけなのですが」
「いえ、わたしはジュリエットではありません。篠宮Aです。ありがとうございます、日々樹様。おかげさまで学校に遅刻せずに済みました。空の旅も楽しかったので、ぜひまた乗せてくださいね」
「それはいけませんね」
後ろから聞こえてきた声は先程までわたしに愛を囁いていた愛する人の声で。
わたしは思わず顔が綻んでしまった。
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宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
