お礼 ページ1
生徒会長から話を引き継いだという伏見様がレスティングルームに案内してくれた。
「一彩さまと礼瀬さまでございます」
「あ、伏見先輩！と…ごめん、誰かな？？」
赤い髪の男の子と少しおどおどとした方。
この方々が天城様と礼瀬様？
「はじめまして、篠宮Aでございます」
「ああ、なるほど…。急に呼び出されたので何かと思いましたが、私たちと篠宮さんを引き合わせたかったんですね。はじめまして…礼瀬マヨイです」
「天城一彩だよ！はじめまして！」
どう言おうかしら。
「先日、りんごさんの件でお2人にご迷惑をおかけしたから謝りたいと思いまして」
「ああ、あの時入館証を取られた人かな？ううん、僕は何も問題ないよ！」
「閉じ込められていたと聞きました。大変でしたね。もうお身体はだいじょうぶですか…？」
「ええ、本当にありがとうございます。なんとお礼をすればいいか。即物的なもので申し訳ありませんが、こちらお詫びの印に」
最近はやりのお店のクッキー缶だ。
ここに来る前にセゾンアベニューで購入してきた。
「その時のことを話したいなら藍良もいたほうがいいんじゃないかな？」
「藍良くんですか？」
「うむ！藍良が最初に不審者に気づいたんだよ。僕たちよりも藍良にお礼をした方がいいんじゃないかな。生徒会室に報告したのも藍良だしね」
藍良くん、そんなことまでしてくれてたんだ。
「少々お待ちを、藍良さんもお呼びします」
礼瀬様がスマホを操作すると、ほどなくして藍良くんがやってきた。
「よかった〜！Aちゃん無事で。おれAちゃんが発見されたってわかっても怖くて夜眠れなかったんだよォ！！」
「ごめんね、藍良くん。本当にありがとう。これ皆さんで食べて」
「あ、これ超並ばないと買えないやつじゃん！わ〜！包装紙もラブ〜い！これはヒロくん達と大切に食べさせてもらうけど、おれが聞きたいのは」
藍良くんはこそっと耳元に顔を寄せてきた。
「デートのこと！どうなったの？？おれそっちもすっごい気になってるんだけど！」
うっ、古傷が疼く…。
「白鳥さま、少し近づきすぎです。相手は女性ですよ」
「あ、ごめんなさい！」
藍良くんは伏見様の方を見て、何かに気づくとにんまりと笑った。
「ねぇねぇ、この後予定ある？詳しい話聞かせてよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
