番外編 続き13 ページ7
「ねえ、何だあれ……」
ボクの目には、真っ黒い飛行物体の集団がそこいらに集まっているのが見えた。
「A……今すぐ逃げるべきだ」
「そうだねトム、あれって確実に……」
そういうボクらを見て、ほかのみんなも異常なことに気づいたのか、黒い飛行物体が漂う空を見上げた。
「ディメンターが、どうしてここに……」
ボクらは一時休戦をし、その場から隠れられる場所を探しに走った。
「おいエイブリー！あれはなんだ！」
「ディメンター、吸血鬼！不幸を見せてくる！」
「そ、そんな、僕本でしか見たことないのに……どうしよう、怖い……」
「ピーター、落ち着け！全員いれば大丈夫だ！」
しかし、こんな集団で集まっていれば、ディメンターも気づくだろう。
ディメンターはこちらへ近づいてきたのだ。
「レギュラス下がってろ！」
「こんな時にいっちょ前に兄貴面しないでください！」
「喧嘩してる場合かっての！シリウス、交戦するぞ！」
ポッターさんとシリウスさんが攻撃をしようとした。
「それじゃだめだ、守護霊の呪文じゃないと！」
「守護霊の呪文？なんだそれ、聞いたことないぞ！」
スネイプ先生が言った。やっぱりこれボクら三年生に教えていい呪文じゃないんだね！でも、ボクらできなくても、ディメンターを近づけさせないことならできる！
「セオドール、ブレーズ、トム、できる？」
「ああ、できるさ」
「白い霧しか出ないがな」
「やるだけやってみる」
ボクらは杖を構えた。霧しか出なくても、成功には程遠くても、四人そろっていれば、絶対にできる！
「「「「エクスペクト・パトローナム！」」」」
白い霧がボクらを覆った。
「今のうちに誰か先生を呼んで！」
「エイブリー先輩、ここからじゃ遠すぎます！」
「俺らが知ってる抜け道を行けば一発だ！ここから近いのは……スリザリン寮だな」
「スラグホーン先生の場所まで案内してくれレギュラス！」
「わかりました！」
グリフィンドール四人と、レギュラスがその場から去っていった。ボクら、先生が来るまでにここを離れないと困ったことになるな。早めに何とかしないと！
「エイブリー、大丈夫なのか！？」
「大丈夫じゃないけど、先生たちが来るまでには何とかしたい……」
どうしよう、本当に自分の守護霊を出さないと、ボクらも困るしバーティさんとスネイプ先生もかなり危険だ。
……これはもう賭けだ！守護霊、来てくれ！
ボクは五人で写真を撮った時を思い出した。
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