愛、逢い、哀橙赤 (ページ18)

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9．平安時代で離ればなれページ18

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転生パロ橙目線

年齢操作

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丸山隆平。

11月26日生まれ。

職業アイドル。

写真を撮るのが趣味。

そして─────

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橙「すーばーるー」

俺には不思議な記憶がある。

赤「なんやねんうっさいわ！」

ずっと前の、色褪せているようで。

黒「お前らなー…暑苦しいからベタベタしてんなや…」

ずっと先の、未来を見ている気がする。

橙「えー最近冷たくないー？」

赤「全っ然そんな事ないで。平常運転。」

何時からだっけ。

黄「ちょおマルうっさい」

赤「ほら、怒られとんで。」

橙「さーせん！」

あぁ、まただ。

『忘れなんてさせない』

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「あっ！なぁマル！」

「んー？どしたん？」

「なんかおもろいことない？」

今誰も構ってくれへんし、むっちゃ暇やねん。と、拗ねた顔をした少年。

これはいわゆる、前世の記憶。

前前前世くらいの話だろうか。

時は平安時代、文化が栄えてきた頃。

この少年の呼び名をゆき、本名をうた、と言う。

…この時代は、本名は両親と周りの親戚しか知らないらしい。

僕は…いわゆる代々続く補佐官の家系の次男。

少年の教育係…言い方が悪いな。

そう、お手伝いさんだ。

それに次男の僕に大人も興味はない。

そんな雰囲気の中、10数年間生きてきた。

ゆきは、本家の三男。

だから、何となく、自分に重ねてしまって、

この子に、自分は無駄な人生を送るんだ、と、思わせないようにするのが僕の役目。

…そう思ってるのは、ただのエゴで、お節介だけれど。

「せやねー、んー、どないするー？」

真夏の吸い込まれそうな青空とじとぉっとした蒸し暑さの中、暑さで大して回らない頭で考えた。

「あー、じゃああれやね。ゆきさ、今、絵勉強してんねんやろ？やから、僕とお絵描きして、どっちが上手く描けるか、やらへん？」

「……ええよ。やろうや。マルには負けへんで。」

「…言うたな？ちょお待っててや、描くもん持ってくる。」

そう言って立ち上がり、部屋を後にした。