51話 ページ5
ドンドンと扉を叩くが、全く反応はない
シャチ「ね？何も反応ないでしょ？」
何となく胸騒ぎがするロー
ロー「シャチ、俺の部屋から合鍵持ってこい」
シャチ「あいあいキャプテン！」
ローの指示に元気のいい返事をしたシャチは、ものすごいスピードでローの部屋へと向かっていく
ペンギン「……キャプテン？」
思わぬ指示に一人戸惑うペンギンはローを見る
が、ローは何かを考えるように扉から目を離さなかった
シャチ「取ってきました！」
少しするとシャチが向こうから走ってくるのが見えた
ロー「貸せ」
ローはシャチから鍵を受け取るとすぐ、鍵穴に入れゆっくりと回した
ガチャリと鍵の開く音がする
ロー「開けるぞ」
ゆっくりと扉を開き、中を見たローは驚いた
ロー「Aッ！！」
中を覗くように見たローだったが、Aが床に倒れているのを見つけると声を荒げバタンと扉を乱暴に開け駆け寄った
少し遅れてペンギンとシャチが中を覗けば、その顔は一瞬で青ざめる
ロー「おい、A！聞こえるか？！」
ぐったりとしたAをローは抱き起す
意識はないが脈はある
額を触ると異常な体温の高さに驚いた
呼吸は荒く、ヒューヒューと酸素を上手く取り込めてない
呼吸器官がやられているのも明らかだった
右腕には数々の発疹
よく診れば首にまで広がっていたのだ
ロー「くそッ」
このままだとAの命が危ない
そう捉えるのは一目瞭然だった
ロー「ペンギン！すぐに治療室のベッドを準備しろ
酸素マスク、"カルネ"の解毒剤と点滴の用意
すぐにだ！」
シャチ「カルネ！？」
早口にペンギンに命令を下す
この一瞬で、ローはAの病気が何であるかを理解した
ペンギンはハッとして返事をすると部屋をドタバタと出て行った
ロー「うかつだった
あの島にカルネが生えているとは…」
ローは悔しそうな表情を浮かべた
カルネとは毒性植物の一種であり、人間にとっては有害なものである
見た目は対して他の葉っぱと何ら変わりはないが、葉の周りにはトゲがたくさんあり、そこに有害な毒が出ているのである
人間の神経を侵し、ひどい時はそのまま亡くなるという事例も少なくない
ロー「シャチ、水と毛布も用意しろ
これからもっと熱があがる」
シャチ「あ、あいあいきゃぷてん！」
この場で起こっていることが瞬時に飲み込めなかったシャチは呂律が回らない
ペンギンのように返事をすると急いで部屋を出て行った
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カリリン - もっと、みたいです！ (2022年10月2日 21時) (
レス) id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - とても、いいお話です！ (2022年10月2日 21時) (レス) @page9 id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
秋冬(プロフ) - ﾊﾜ…すっごい尊いです(語彙力)あの、あの、もう更新はなさらないのでしょうか…？ (2021年11月9日 14時) (レス) @page6 id: 1ebc893394 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 何これめっちゃ面白いです…(なにこれって言ってごめんなさい)しかもめっっっちゃ良いところで更新待ちと来た！作者様やりますね…更新が待ち遠しいです (2019年12月2日 4時) (レス) id: 929be172ea (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 2時) (レス) id: bd94ba331f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白夜 | 作成日時：2019年11月26日 13時
