49話 ページ4
するとローは一度部屋に戻り、医学書を手に取ると甲板に出た
そこではいつものようにベポが鼻ちょうちんを作り寝ている姿が目に入る
その横に寄りかかるように座ると、本を開き読み始めた
今日は雲ひとつない快晴
波は穏やか
ローが本に集中するのに時間はかからなかった
ローの少し離れたところでは、何人かがわちゃわちゃと騒がしくじゃれあっているが全く耳に入らない
半分以上読んであった医学書は順調にページがめくられていく
そしてあっという間に最後のページへたどり着きパタンと本を閉じると、ふぅと一息ついた
そしてはっとして太陽の傾き加減を見れば、長い時間が経っていたことがわかる
そしてもう一冊持ってこようと腰を上げ、自室へと向かった
シャチ「いやさすがにこんなにノックしても反応ないってまずいだろ」
ペンギン「寝てるんだろ？起こしたら逆にまずいって」
自室へと向かう途中、Aの部屋の前でペンギンとシャチがもめているのがローの目に入る
ロー「何やってんだ」
思わず二人に声をかけ立ち止まるロー
ペンギン「シャチがAがこんなに起きてこないのはおかしいって言ってるんですよ」
先に答えたのはペンギンだった
シャチ「だって何回もノックしても返事ないんですよ？」
ペンギン「寝てるんだから当たり前だろ？」
ローの目の前でそんな討論を繰り広げる二人
その会話でAがまだ起きてこないのだと理解する
ペンギン「キャプテンからも何か言ってくださいよ」
ペンギンがお手上げのようにローに助けを求め、見つめた
ロー「そうだなシャチ、お前は心配しすぎだ
アイツのことだ。そのうち起きてくるだろ」
ローがそう言うと、ほらなー？とペンギンはシャチを振り返る
でも流石に少し寝すぎではと思ったローだったが、無理に起こすのも可哀想と考え、くるっと半回転して自室へと足を踏み出した
_________キャプテン。
突然自分の名を呼ぶ声が聞こえ、ローの足はピタッと止まる
ロー「A？」
ペンギンでもシャチでもない、その場で聞こえた声に疑問を持つも、Aだと直感するロー
ペンギン「キャプテン？」
ローの動きがピタリと止まったのを見たシャチとペンギンは顔を見合わせ、不思議そうな顔をした
ロー「どけ」
ローはAの部屋の方へ向き直り、ドアの前にいる二人に退くよう命じればドアから半歩離れる二人
ロー「おいA、テメェ起きてんのか？」
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カリリン - もっと、みたいです！ (2022年10月2日 21時) (
レス) id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - とても、いいお話です！ (2022年10月2日 21時) (レス) @page9 id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
秋冬(プロフ) - ﾊﾜ…すっごい尊いです(語彙力)あの、あの、もう更新はなさらないのでしょうか…？ (2021年11月9日 14時) (レス) @page6 id: 1ebc893394 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 何これめっちゃ面白いです…(なにこれって言ってごめんなさい)しかもめっっっちゃ良いところで更新待ちと来た！作者様やりますね…更新が待ち遠しいです (2019年12月2日 4時) (レス) id: 929be172ea (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 2時) (レス) id: bd94ba331f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白夜 | 作成日時：2019年11月26日 13時
