それはきっと、余りにも綺麗だったから ページ10
ハリーがやって来た。
初めましての挨拶をするAとハリー。とても奇妙な光景だ。
机を3人で囲み、出された紅茶を飲む。Aの紅茶の味だけはいつまでも変わらないな。
一息ついたところでAが切り出した。
「ねぇ、ハリー。貴方は私に会いに来たのよね？ 何か用事があったの？」
一瞬、ハリーが傷ついた顔をした。そりゃそうだ。俺でもこの対応は堪えるだろう。
その表情を見て、Aが苦しそうに笑った。
「ごめんね、もしかして傷つけちゃったかな」
「え、あ、そうじゃなく──」
慌てて弁解しようとしたハリーを遮り、Aが言葉を続ける。
「私、最近よく人を傷つけるんだ。そんなつもりじゃないのに。ただ会話してるだけで相手を傷付ける。どこか可笑しくて、私が気付いていないどこかで間違えた世界に来ちゃったような感覚がする」
これは紛れもない現実なのに、とA。
背筋に寒気が走った。俺が感じていた違和感を的確に表していたから。
「ごめんね、私、みんなに笑って欲しいだけなんだけど」
かける言葉を探していると、ハリーが口を開いた。
「Aは何も悪くない。傷付けてるんじゃない、僕が傷付いただけさ。そしてAが居るべき場所は、ここで間違い無いんだ。君にとってジョージの隣ほどしっくり来る場所はないだろ？」
「、そう……そっかぁ。私、一人で悩んでただけなのかな」
Aはそう言って心底嬉しそうに笑った。その時の彼女の幸せそうな、何かを許されたかのような微笑みを俺は忘れられなかった。
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ぱんだ(プロフ) - しぇるふぃあ。さん» しぇるふぃあ。ちゃんお久しぶりです！ ハリーが悪くないとはわかってても、もう少し彼が早ければ……なんて思ってしまう人も居ると思うの……。素敵な感想をありがとう。すごく胸に染みます……。こちらこそよ！ お付き合いありがとうございました〜……！！！ (2018年5月12日 19時) (
レス) id: a4436e9ee1 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - 完結ありがとう！せつなくて…うぁ…あたたかいけどつめたい涙の味がします（意味不）大好き。やわらかくて綺麗でうす暗くて、寝る前に良いものを見られたと思います…。執筆おつかれさまでした！！大好き（2回目） (2018年5月11日 22時) (レス) id: 2fca820d76 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 皐月さん» 涙が…どうぞハンカチで拭いてください。双子は本当に良いキャラしていますよね。文章が綺麗と言っていただけて嬉しいです…！更新頑張りますね！コメントありがとうございました(*´∇｀*) (2017年4月9日 18時) (レス) id: 06712e903e (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 続きが気になります！！ぱんださんの文章は読みやすくて、とっても憧れます！！双子大好きなので、この作品見つけたとき涙出ました。。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2017年4月9日 18時) (レス) id: f0f433f416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱんだ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/panda513261/
作成日時：2016年12月25日 0時
