つづき ページ25
「えーっと……冬弥？」
ソファーに寝っ転がったまま、寝息を立てる冬弥を軽く揺する。
と、彼はうっすらと目を開いた。
「…ん……」
「大丈夫？」
のんびりを瞬きを数回した後、冬弥は私のほうを見つめてくる。
「……あきと？」
「ううん、Aだよ」
私の言葉を聞いた彼は、うーん…と眠そうに唸った。
「ここで寝ちゃったら腰痛めるよ、寝室まで歩ける？」
「……」
こちらをぼーーーっと見つめたまま、冬弥は私の頬に手を伸ばした。
そっと触れた手は、びっくりするほど熱い。
「A」
そのまま唇をなぞられて、ゆっくりと顔を寄せられた。
唇同士が触れ＿＿＿＿る前に、私は冬弥の口を手で覆った。
「……？」
彼は、シラフなら絶対に突然こんなことをしない。
冬弥は酔っ払っているし、もしかしたら明日の朝には忘れてるかも。忘れていてくれ。そう祈りながら、私は覚悟を決めた。聞いても無駄かもしれないけど。
「冬弥って、酔ったら誰にでもそういうことするの？」
彼は呆然と私の方を見つめている。
「しない」
思っていたよりもストレートな言葉で即答された。
今なら何を聞いても良い気がする。
「……私のことは…どう思ってる？」
そう聞くと、冬弥は目をぱちくりとさせて、それから目を逸らして赤面した。
どうしよう、かわいい。
「なぜ、そんなことをきくんだ……？」
「な、なぜって……それは…………恋人になんて思われてるかは気になる、でしょ…？」
それに、最近は全然それらしいことも…………話しながら段々恥ずかしくなってきた。
「……Aのことは、愛している」
ぼそりと呟かれた言葉は、しっかり私の耳に届いた。
赤面が感染した。心臓が痛いほどに脈打ち出す。
「A、は。俺のことをどう思っているんだ」
「なっ…………」
冬弥は酔ったら愛してるよゲームがしたくなるのだろうか。
シラフの私に言えと…言うのか……いやでも……うん…………言、言おう。
「あ、あい、あい、して…………ふ？！」
突然視界がぐわん、と持ち上がって変な声を出してしまった。
しばらくして、自分がお姫様抱っこをされていることに気づく。
なんで…？！冬弥酔ってるのに……！？
「すまない…………少し前から、酔いは覚めていた」
__どうやら俺は酒に強いらしいな。
完全にやられた。
微笑みながら寝室のドアを開く冬弥を、ぼんやりと眺めることしか出来ない。
翌朝、腰を痛めたのは私の方だった。
#え？？？ / Rui→←#鈍感(リクエスト) / Touya
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いちごぱんけーき。(プロフ) - ほほほほさん» ありがと(ﾊｧﾄ) (2021年8月21日 19時) (
レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
ほほほほ(プロフ) - 素晴らしい(拍手) (2021年8月21日 13時) (レス) id: 447418676e (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんけーき。(プロフ) - ほほほほさん» ありがとう嬉しい……酔ったことなかったから難しかったけど書いててとても楽しかったです…遅くなってごめんやで、、、またリクエストあったらお願いします今度は爆速で書く() (2021年8月20日 22時) (レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
ほほほほ(プロフ) - え、な、最高…？な、え？と、え？青柳冬弥…青柳冬弥…？？？？青柳冬弥お酒…ひらがな冬弥…と…え、え？もう性癖にどストレートすぎてなんだろう口覆うのも覆った後の「……？」がすきだからすきで、いや酔ってる口調うまいやっぱり冬弥くんは最高ほほの相方天才 (2021年8月20日 22時) (レス) id: 447418676e (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんけーき。(プロフ) - 夜桜サクヤさん» 逆ハーいつかは書いてみたかったんですよ…！！！刺さっていただけたようで(？？)よかったです！！！ (2021年8月2日 10時) (レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんけーき。 | 作成日時：2021年6月9日 18時
