#夏休み / Akito ページ19
自宅にて。
後輩に課題を手伝ってほしい、と頼まれて家にあげてしまったのは良いとして。
ひとつ屋根の下に男女二人っきりって……まずいのでは？
……いや。……いやいや。たとえ相手が私に好意を持っていなかったとしても、これはまずい。
というか、どうして私に頼むんだろう。
同い年の子たちとわいわい勉強した方が楽しいだろうし、宿題の範囲も違うし、何より…
「先輩？ぼーっとしてますよ、大丈夫ですか？」
「…ん？！え、あ、う、うん。大丈夫だよ」
しどろもどろになった私を、じーっと見る彰人くん。
その視線にはなんだか、甘いものが含まれているような気がして。
はー、顔がいいから危うく見惚れる所だった。
「ほ、ほら。私に見惚れてないで、課題の続きしよ」
「見惚れてちゃだめすか？」
シャーペン片手に頬杖をついて、まだこちらをじっと見つめている彰人くん。勉強が嫌すぎておかしくなってしまったのか。
呆然と見つめ返す私を見て、ようやく我に返ったのだろう。
「あー……いや、忘れてください」
ぼそっと呟いて、彰人くんはノートに向き直る。
おかげで私の心臓もおかしくなってしまった。
『見惚れてちゃだめすか？だめすか…？めすか……？すか………？か………………？』
エコーがかった彰人くんのセリフが、脳内で何度も何度も再生される。
……そもそも私と彼の間には、あまり接点がないのに。
で、でも、好き、じゃなかったら、あんなこと、言えない、よ、ね、普通。
彰人くんが普通じゃない可能性もあるけど。プレイボーイなのかもしれないぞ案外。
「先輩、ここの式ってどう…解く……」
彰人くんが途中で言葉を濁したので、顔を上げると。
ぷっ、と吹き出された。
「…えっ？私の顔になんかついてる？！」
「いや、顔が赤くて…か……面白いなと思って」
言われて始めて気づいた。顔がマグマのように熱い。
「あ、彰人くんのせいだよ」
照れ隠しに言ったつもりだったのに、なぜか彰人くんまで顔を赤くしている。
この状況にも随分慣れてきた。
「あ、す、すみませんオレ、思ったことはすぐに口に出しちまう性分で」
すごい。彰人くんが顔を真っ赤にしながら墓穴を掘っている。
「ちょ…先輩？！なんで笑うんですか？！」
「いやだって…！彰人くんかわいすぎて…」
「……は？！」
ほらかわいい……そんなことを考えている間に、視界が傾いた。
背後には壁。目の前には彰人くんの瞳。
…………え？何この状況。
ラッキーソング
ニジイロストーリーズ
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いちごぱんけーき。(プロフ) - ほほほほさん» ありがと(ﾊｧﾄ) (2021年8月21日 19時) (
レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
ほほほほ(プロフ) - 素晴らしい(拍手) (2021年8月21日 13時) (レス) id: 447418676e (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんけーき。(プロフ) - ほほほほさん» ありがとう嬉しい……酔ったことなかったから難しかったけど書いててとても楽しかったです…遅くなってごめんやで、、、またリクエストあったらお願いします今度は爆速で書く() (2021年8月20日 22時) (レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
ほほほほ(プロフ) - え、な、最高…？な、え？と、え？青柳冬弥…青柳冬弥…？？？？青柳冬弥お酒…ひらがな冬弥…と…え、え？もう性癖にどストレートすぎてなんだろう口覆うのも覆った後の「……？」がすきだからすきで、いや酔ってる口調うまいやっぱり冬弥くんは最高ほほの相方天才 (2021年8月20日 22時) (レス) id: 447418676e (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんけーき。(プロフ) - 夜桜サクヤさん» 逆ハーいつかは書いてみたかったんですよ…！！！刺さっていただけたようで(？？)よかったです！！！ (2021年8月2日 10時) (レス) id: 4cb29a384a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんけーき。 | 作成日時：2021年6月9日 18時
