太宰治、転生して志村姉弟の兄になったらしい。【文スト×銀魂】

私と神と、転生と。 ページ3

太宰side
中也が死んだ、その事実を聞いてから私は前よりもさらに自 殺をするようになった。

仕事には行っていない。

行くと、きっと泣きそうになってしまうから。

本当はまだ信じきれてない。

今にも『よぉ、太宰』なんて言って帰ってきそうな気がしてる。

でも、中也が死んでから一月がたつ。

そろそろ、前を向かなくては行けないのか。

そう思いながらも、川に飛び込む。

どうせ、今日も死ねないのだろう。

けれど。

息が、苦しい。息ができない。

体が酸素を求めている。今までとはまるで違う。

「死」と言うものを実感する。

とうとう成功したのか。

目の前を走馬灯のようなものが駆け抜ける。

…こんな所にまで、君はいるのか。

走馬灯には、中也との思い出がたくさん写っていて。

あの世でも、会えたらいいね。

そう思い、私は息を引き取った。





次に目が覚めたら、何もない部屋にいた。

天国や地獄ではなさそうだ。

ここがあの世、なのか？

太「とうとう成功したようだね。」

すると、声が聞こえてきた。

？「成功って、自 殺に？」

まるで、幼い子供のような声。

声のした方を見ると、一人の青年がいた。

その瞳の中には、まだ幼さが残っている。

太「その通りだよ。…ところで、君は誰なのかな？」

質問に答えてから質問をし返す。

すると声の持ち主は少し笑って言った。

青年「僕は神さ。君は強い願いがあるね。だから、転生させてあげよう

…中也と同じ世界に、ね。」

…神？目の前にいる彼が？

それに、中也だって？なんで、どうして…

太「なんで君が中也のことを知っているのかな？」

青年「彼も転生しているからだよ。」

なん、だって？中也が転生している？

でも、もしもこれが本当なら…。

もう一度、中也に会える。

神「彼と同じ世界、同じ時代に転生させてあげる！勿論、年齢も一緒にさせてあげるよ。転生先は勿論地球さ！」

神は目を輝かせて言う。

神「誕生日も年齢も一緒だよ。ちゃんと記憶も残してあげる。ただし………異能は、無くなるよ。」

異能が、無くなる？

私の異能が？

神「中也は異能を持ってるけどね。ま、転生するには何かしらの代償が必要なんだよ。」

もしも、中也の異能がまた暴走したら？

そしたら、誰も止められなくなってしまう。

けれど…

太「分かった。私を転生させてくれたまえ。」

それは、私がいてもいなくても同じなんだ。

なら、私は転生する。

もう一度、あの相棒に…中也に会うために。

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