革命マーズクラブ「一」

救出チルドレン1 ページ29

ー地球が火の海に染まったと聞いた。

火星人でもあり、地球人でもある私、藤北紅葉、又の名をタエは、急いで地球に向かうことにした。

紅葉「じゃあ行ってくる…っ!」

アルリ「…行ってらっしゃい…っ!!」

地球にワープする。
ワープした街は、私のもう一つの故郷の街だ。

…いつもの見慣れた景色は無く、無惨に変わり果てた街の姿があった…

紅葉「…うっ…」

私は、生存者を捜し始める。
一人でも多く…命を救いたい…っ

しかし、大人に生存者がいても、救うことは出来ない。
本当は…救いたい…でも…私達が火星人…なんて言ってしまったら…殺されてしまう可能性がある…だから、なるべく私達に年が近い…中学生から高校生くらいの人達しか…救うことが出来ないのだ

……私はとにかく、若い生存者を捜す為に、歩き始めた。

　*

紅葉「…ッ!?」

しばらく歩みを進めると…そこには私の通う学校の同級生であり、唯一、いつも私に声をかけてくれ、優しく接してくれた男の子…海原冬馬が…腹部にガレキが刺さった状態で横たわっていたー

紅葉「…冬馬ッ!!」

慌てて呼吸を確認する。

…まだ微かだが…冬馬には息があった。

紅葉「…よか…った………」

冬馬に刺さったガレキをゆっくりと抜き、包帯で傷口を応急処置する。

軽く冬馬を抱きしめ、火星に戻った。

…密着していないと、ワープ出来ないのだ…

　*

冬馬の手当てが完了し、次の生存者を捜しに、再び地球へとむかったー

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