COMPLEX【瀬名泉】

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「Knightsを守るため、それだけ」









瀬名先輩、私には守るものはありません。







「先輩、かっこいいですね」







守るものがあるって
仲間がいるって




________________素敵ですね









「アンタさぁ、自分には守るものがないとか思ってんでしょ。
顔見てりゃわかる

今まで一緒にやってきた俺達は何だったわけ？
仲間だと思ってたのは俺たちだけ？」







「………………」



仲間、だなんて言えない
こんな私が……







「大丈夫、俺達がアンタの居場所作ってあげるから

アンタは努力を続けな、納得いくまで、足掻け



あんずに負けんな、Aは俺達Knightsのプロデューサーなんだから」









「どうしてそこまで…」







こんな私のために、なぜ…









「俺は、もう失う事はしたくない
俺の、俺都合の理由だよ




俺がアンタを守ってあげるから、
アンタはKnightsを守ってよ」









私はもう、頷くことしか出来ないじゃないですか
ずるいです、瀬名先輩







「これでアンタがプロデューサーを続ける理由、出来たよねぇ？」






「………はい、」








「うん、これからはビシバシ行くよぉ」







厳しい言葉とは裏腹に柔らかい笑顔で私の頭を撫でる瀬名先輩は、誰よりも厳しくて誰よりも優しい人です









「お手柔らかにお願いします」









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