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#14 ページ16

部屋に戻るとすぐに一般兵らしき奴が訪ねてくる。
幹部総会始まるらしいんですが、貴方も呼ばれていて…と言われた。はて。俺は何か呼ばれる様な事をしただろうか、なんて。いや、突然スカウトされ何も試験もせず入ったのだからそりゃあ幹部は黙っていないだろう。しかも俺をスカウトしたのはあの外交官。もう俺の運命は決まっているも同然である。

あ、でも…








「…なぁ、幹部のその…集まる所?って何処…?」




そう申し訳なさそうに聞いてみる。一般兵は重機で殴られた様には?という呆れた顔をした。いや、来たの初めてなんだからしょうがないだろ。思いながらも一般兵の案内に着いていく。そして先程までの廊下より一際大きい道になり、目の前には大きく重そうな扉が閉まっていた。

扉を押し開けるとそこには一番奥の席はAの、幹部達が揃っていた。





『やぁやぁ、私の幹部達がお呼びでさ』



「…どうも」





一番手前にあった椅子に座れ、と促され重い椅子を引き座る。当然そこにはきんときの姿もあったが、俺の方を気にしている様子ではなく窓の外を見つめている横顔が見えた。




『皆。こちら、改めまして新幹部のNakamu』



そう言って外交官は俺の椅子の隣に立った。今更の紹介だった。




『じゃ、それだけ。解散』




Aはパチン、と手を叩くと出口へ向かう。これを言うだけ為に俺と幹部らを集めたのか…?は?と声が出てしまった。それは他の幹部達も同じ様で。




『だって、これ以上話す事なんてない。しかも皆なかむとあんま話してないでしょ?だから話しとけって』




そういう俺らの心を読んだのか外交官は言う。つまりは仲良くなっておいた方が身の為だよ、という隠喩の様なものだ。それじゃ、と言って一人先にこの会堂から出ていった。

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作者名:単柴 | 作成日時:2020年6月27日 18時

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