(仮) forth (ページ4)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:17,451 hit

４ページ4

テーブルに置いていたPCを膝の上に戻した二宮さんの邪魔にならないように、布団を鼻まで被って大人しくまぁ君の到着を待った。

もう1人で帰れそうだし、お迎えは大丈夫って連絡入れようかな。

そんな事を考えていると、廊下からバタバタと大きな足音が近付いてくるのが聞こえた。直感で「あ、まぁ君だ」って思って起き上がると、二宮さんが顔を上げて、目が合った。

「来た？」

「多分」

開くであろうドアに視線を移すと、その視線を二宮さんの目が追い掛けて、2人でドアを見つめる。

足音が医務室の前でピタッと止まったかと思うと、ドン！ドン！って力任せにドアが叩かれて、次の瞬間には壊れるんじゃないかってくらいの勢いでドアが開かれた。

「Aちゃん！！」

飛び込んできたのはやっぱりまぁ君。一瞬で私を見つけて飛んでくる。

「Aちゃん！大丈夫なの！？」

ベッドの横まで来たまぁ君が私の両肩に手を乗せて、顔を覗き込む。

「もう大丈夫だよ。ごめんね、仕事中なのに」

「いいよ、そんなの。どこも痛くない？どっか打ったりしてない？」

私の体を確認するように、まぁ君の目がせわしなく動く。

「大丈夫。どこも痛くないよ」

「そっか！良かった～」

心配で堪らないって顔をしていたまぁ君がホッと一息ついて、やっと笑顔を見せてくれた。