北さんと恋したい【HQ】

013:切り替えは大切 ページ14

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学校に向かうバスの中、マスクを着けなおしながら思う。




昨日のひどい泣き顔で顔はむくんでいないだろうか。

こんな顔で北先輩に会ってしまったら。

朝してきたホットタオルでむくみは取れているだろうか。

学校の人たちは私を疎ましく思っているのかな。





そんなワケないじゃん！と思ってもやっぱりどうしても自分可愛さにもがいてしまう自分が嫌だ。好きだと言ってくれる人たちを疑う自分が汚い。



こういう時に強い女性が魅力的なんだろうな。




『強かに賢く生きなさい』って中学の時国語の先生が言ってたよね(唐突)。真面目にコツコツも大事だけど、効率よく生きなさい、じゃないと生きていけないわよっ！！って。亀の甲より年の劫だっけ？を思い出した。






治くんに会ってしまったら、なんて思ってたけど帆足ティーチャー(古典)のおかげで元気でた！ちょっと！！有り難う帆足ティー〜〜！！








まあそうふざけても、不安なものは不安だし、怖いものはとことん怖い。

わたあめが心の中で膨らむみたいに暗めの感情を閉めようとしたとき。

ぜんぶぜんぶ、心が、自分の悪いほうに流されていこうとして。









バスのドアが、プシューと軽快な音を立てて開き、


少しまるくなった背中に、ピョンっとはねた焦げ茶の髪の毛の人が乗り込んできた。

切れ長の目をしたその人に、乗っていた人たちはそっと伺い見る。









その人。


塩顔のその人。

角名先輩、こと









＿＿＿すなりん先輩。

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