9話 ページ10
一体
どれくらい眠っていたんだろう
『……い、たいっ…』
目が覚めると全く見覚えのない天井
どこかアンティークな雰囲気を漂わせる壁紙
自分から薬品の匂いがぷんぷんする
いま自分が置かれている状況を
痛みと共に理解する
『私、けが…撃たれて…』
不「お目覚めですかお客様？」
『ぎゃっ！？……いったぁぁあ』
不「いや馬鹿なん？お腹に穴開いとるのに」
『そっちが本性か』
不「……あちゃ〜」
最初から部屋にいたんだろうか
どこからともなくあの日のかっこいいお兄さんが来た
そういえば私、あのBARに逃げたんだっけ
なんで、逃げたんだっけ
『あの、お兄さん』
不「みなとって呼んで欲しいな〜」
『……不破さん』
不「なぁんで？(笑)」
わざとはぐらかしてるんだろうけど
私には聞きたいことがたくさんある
『わたし…』
『わたし、殺されるんですか』
『あの銃を持った人達は、誰なんですか』
『私の帰る場所は…あるんです、か……っ』
不「……」
言い終わる前に
不安な想いが涙となって頬を伝った
一瞬、不破さんの表情が曇り
そしてすぐにいつも通りの笑顔を貼り付けた
不「それは君次第かなぁ」
『私…？』
不「そう、君が望むなら」
不「俺は、人だって殺してあげる」
口角を上げ
私の顎を優しく掬い上げる
至近距離で覗いた紫の瞳は
全く笑っていなかった
私に触れている方と逆の手で
銃をつきつけられた
背筋に嫌な汗が流れる
そのまま
私の頬に触れるだけの口付けを落とした彼に問う
『……何者、なんですか…あなた』
そう言うと
先程からは想像もつかない微笑みで
恭しく私にお辞儀をした
不「ご紹介が遅れました。私の名前は不破湊と申します」
不「BAR【any color】でバーテンダーを務めております。そして」
そう言うと胸の辺りから
手帳のようなものを取り出した
真っ黒な桜がついた真っ黒な手帳
不「警察直属のお掃除屋さんです」
顔を上げた彼は
嬉しいような、悲しいような
そんな表情をしていた
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わさこ(プロフ) - ららさん» ららさんこんにちは☺️いつも見て頂いてありがとうございます！さ、最推し様だったのですね！？前作もそうですが推している皆さまに失礼のないように作りたいと思っているので、1番好きだと言っていただけて嬉しいです😭頑張ります😭 (2023年2月9日 16時) (
レス) id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
わさこ(プロフ) - 櫻宮麗子さん» 櫻宮麗子さんこんにちは！コメントありがとうございます🥰作品だけではなく、作者のことも好きなっていただけるなんて嬉しすぎます…！そのお優しい言葉だけで執筆する活力になります💪ありがとうございます☺️ (2023年2月9日 16時) (レス) @page45 id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - もう続きが気になりすぎてもう言葉が出てきません、、前から見させて頂いていて最推しが一番関わってるっていうのもあって今作が一番好きかもしれないです、！！これからもわさこさんのペースで更新頑張ってください！ (2023年2月6日 22時) (レス) @page45 id: e73246a7a1 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品、そしてわさこさんの大ファンになりました!!更新通知がくるのが本当に楽しみです!!更新大変なこともあるかとは思いますが頑張ってください!!応援してます!! (2023年2月6日 17時) (レス) @page45 id: 1bd52586c6 (このIDを非表示/違反報告)
わさこ(プロフ) - ここさん» ここさんこんにちは！コメントありがとうございます☺️わあぁなんと嬉しいお言葉…感涙です…😭つくづく自分の文章力に自信が無いのでとても励みになります！寒い時期が続いていますのでここさんも体にお気をつけてお過ごしください🙏 (2023年2月6日 14時) (レス) id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさこ
| 作成日時：2022年12月10日 0時
