Apricot Fizz

23話 ページ24

加「Aさん、正気ですか？当たり前ですがあなたのお父様もいらっしゃるんですよ？」


『わかってます』


加「…やれやれ」








この数日ですでに私の性格を把握しているのか

これ以上は何も言ってこない加賀美さんは大人だ











加「いいでしょう。ただし会場内に1人で入らせるわけにはいきません。恋人を装いつつ護衛をつけます」


不「おっ、それなら」


『それでしたら』












『イブラヒムさんと行ってもいいですか？』


不「はぇ？」


イ「はあぁああぁ！？」


加「あの…それだとイブラヒムさんが恋人ということになってしまいますが」


『いいですよ。ね、ダーリン？』


イ「良くねぇよ？良くねぇからな！？」


不「だめ！！！！むりむりやだぁ！！！！」


明「ひぃ〜〜〜むりお腹いたい面白い〜〜」












半泣き、というよりガチ泣きしている不破さんと

顔を真っ赤にして加賀美さんに勘弁してくださいよぉと縋るイブラヒムさん

2人には申し訳ないけれど

私にだって考えがあるんだ












『はぁ…だいたい、不破さんは敵の本拠地まで突入しちゃったんですよね？』


不「ぐすん…はい」


『変装はしたんですか？』


不「あ」


叶「ほんっと馬鹿」












叶さん、激しく同意です












『そんな派手な髪色で高身長で顔面偏差値エベレストで変装無しとかばかじゃないですか？絶対に顔バレてるんですよ今後おおっぴらに活動できないですよまじであほ(早口)』


不「なんでだろう、嬉しい」


葛「ぽっ///てすんな」


加「確かに、それはありますね」












少し考えるような仕草をした後


加賀美さんが口を開いた










加「では、会場への潜入はAさんとイブラヒムさんに任せましょう。叶さんは車で待機、葛葉さんと三枝さんは警備を2、3人ぶっ飛ばして服を奪っておいてください」


葛「あい〜」


明「おっけー！」


叶「了解」


イ「ちょ、おれは」
















加「報告書偽装の件…上に報告してもいいんですよ？」


イ「やらせていただきます喜んで」














不「…」












不破さんが面白くなさそうに睨んでいる










『不破さん』


不「なんですかー」


『ふふ』













これは、いつもの仕返しだ














『いざという時は助けに来てくださいね？』


不「！？！？！？」










そう言って頬にキスした私に

彼が顔を真っ赤にしたのは言うまでもない

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