13話_side不破 ページ14
『う、ん……』
あれから
泣き疲れてしまった彼女が眠り姫になり
俺はずっとその寝顔を見つめていた
叶「入っていい?」
不「あ、ごめん忘れてたや。いいよん〜」
明「失礼しまーす!」
不「明那もおったん?とりあえずお口チャックな?」
そういえばかなかな追い出したんだった
なんて考えながらまた視線を彼女に移す
叶「…随分と気に入ってるんだね」
不「そう見える?」
叶「うん。その…ごめんね。さっき」
俺の制止を聞かずに
事実を話したことを後悔してるのか
俯きながら眉を八の字にするかなかな
ぶっちゃけ可愛い、うん
不「んーん、遅かれ早かれ話すことにはなってたよ」
明「この子どうするの?」
叶「どうするも何も保護対象だし…本部にかけあってはみるけどたぶん、例外なく遠いところで名前を変えて暮らすしかないよ」
不「いや、その必要はないよ」
不「彼女はこのまま"こちら側"に協力してもらう」
叶「は!?」
明「えぇ〜!嬉しい!女の子きちゃ〜!!」
なに馬鹿なこと言ってんの!?と
顔を真っ赤にしたかなかなに説教を浴びせられる
叶「どうしてそんな…そんなに肩入れしてるのさ!いつものふわっちらしくない!」
どうして、かぁ
不「うーん、なんだろね」
不「似てるんかな。あの子に」
もしかして!と明那が声を上げた
明「ふわっちが前話してた初恋の子!?」
叶「…何その興味深い話」
もう随分昔の話なんだけどね
中学生くらいの時に1回だけ
公園で話しかけてくれた子がいたんだけどさ
"『おにいさん、喧嘩したの?』"
"『しょうがないからお友達になってあげる!』"
お花みたいにふわふわ笑って
当時荒れてた俺の傷を見ても怖がらずに
うんと背伸びして抱きしめてくれた
たった1回
情けない話だけど
その1回でころんって落ちちゃったんだよね
それが未だにどっかで引っかかってて
叶「いやぁ、甘酸っぱいね〜」
不「あれ機嫌直った?」
"『また会おうね!湊くん!』"
なんとなく
あの日の彼女と
目の前のAちゃんが重なって
不「…まいったねぇ」
体の真ん中が
きゅっと鳴ったような気がした
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わさこ(プロフ) - ららさん» ららさんこんにちは☺️いつも見て頂いてありがとうございます!さ、最推し様だったのですね!?前作もそうですが推している皆さまに失礼のないように作りたいと思っているので、1番好きだと言っていただけて嬉しいです😭頑張ります😭 (2023年2月9日 16時) (レス) id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
わさこ(プロフ) - 櫻宮麗子さん» 櫻宮麗子さんこんにちは!コメントありがとうございます🥰作品だけではなく、作者のことも好きなっていただけるなんて嬉しすぎます…!そのお優しい言葉だけで執筆する活力になります💪ありがとうございます☺️ (2023年2月9日 16時) (レス) @page45 id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - もう続きが気になりすぎてもう言葉が出てきません、、前から見させて頂いていて最推しが一番関わってるっていうのもあって今作が一番好きかもしれないです、!!これからもわさこさんのペースで更新頑張ってください! (2023年2月6日 22時) (レス) @page45 id: e73246a7a1 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品、そしてわさこさんの大ファンになりました!!更新通知がくるのが本当に楽しみです!!更新大変なこともあるかとは思いますが頑張ってください!!応援してます!! (2023年2月6日 17時) (レス) @page45 id: 1bd52586c6 (このIDを非表示/違反報告)
わさこ(プロフ) - ここさん» ここさんこんにちは!コメントありがとうございます☺️わあぁなんと嬉しいお言葉…感涙です…😭つくづく自分の文章力に自信が無いのでとても励みになります!寒い時期が続いていますのでここさんも体にお気をつけてお過ごしください🙏 (2023年2月6日 14時) (レス) id: 0b4265e585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさこ | 作成日時:2022年12月10日 0時