超!!拗らせ両片思い【黒尾鉄朗】

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〜黒尾 side〜

いよいよ東北に出発。

Aのことは心配だけど今のところ毎日何も無く過ごしてるみたいだから

このまま何も無いことを祈って。


行きの新幹線の中。

隣にいるのは研磨。安定の研磨。スマホいじってばっかの研磨。




「なー暇」

「あそう」

「はぁ。研磨クンは相変わらずゲームですか」

「違う。A」

「え」




研磨は「ん」と俺にスマホの画面を見せてくる。

研磨とAのやり取りの画面。



研磨：もう出るよ
A：そっか
A：頑張ってね
研磨：ありがと
研磨：A今日は何するの？
A：お母さんが休みだから一緒に買い物に行く
A：新しい服買ってもらうんだ
研磨：いいね
研磨：買ったら着てる写真送って
A：えー恥ずかしい
研磨：いいじゃん
研磨：どうせ可愛いんだし
A：可愛くないっす



……等々……




「はァずる」

「昨日も電話した」

「……なんなの？ 仲良しなの？」

「仲良しだよ」

「……」




俺もスマホを取り出してAにメッセージを送った。


Aちゃん
さっき新感線出発したよ

と送ると秒で既読がつく。



A：わ
A：行っちゃうんだね
俺：うん
A：余裕あったらでいいんだけど
俺：なに？お土産は買うよ
A：東北着いたら写真送ってほしい
A：お土産はいい笑
俺：えー俺のセンスでいいの？
A：うん
A：自然！って感じの
A：絵描きたいから
俺：おっけ
俺：いっぱい送っちゃる
A：ありがとう
俺：いーえー



……あー

会話終わった


隣見たら研磨寝てるし……

俺も寝るか


スマホいじってたら酔いそうだし……と思ったら
Aから

スマホ触ってたら酔っちゃうだろうからまた後でね
って……(泣)

俺がちょっと乗り物酔いしやすいの覚えててくれてる(泣)

優しい可愛い(泣)

新感線だから多分大丈夫なのに気遣ってくれて(泣)


俺はAに大好きって送りかけて慌てて消して
ありがとうとだけ送ってスマホを閉じた。




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