彼女はもともとⅢ (ページ40)

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ゲームページ40

「久しぶりだな、細くなったか？」

『まぁ、少し？』

腕をパトリシアにふにふにとされたままラックと最近来るはずのサバイバーについて話し合っていた。

「男性が多いから女性かもしれないよ？」

『どうだろう。fifteen-fifteenの確率だね。』

「いつ来るんだろうねぇ〜」

来るといえば、ゲームの参加者がまだ集まらない。

ハンターがヴィオレッタさんだってことは知っているが…

生憎、ハンター館の放送はハンター専用の部屋からサバイバーが確認されるらしいため
サバイバーの放送はされない。

現在の三人だって、私と一緒にハンター館に居たか、外にいたかで放送が聞こえておらず、呼ばれて来たのであった。

『久々だから、チェイスできるかな…？』

「そうか、Aはチェイスができるんだったな。」

『チェイスタグが得意だから』

よくわからんが頑張れ。とやっと私の腕から手を放し、わしゃわしゃと優しくなでると席に座る。

空いた空間に誰が来るだろう。

第一ゲームではイライ、ナワーブ、ノートン、ヘレナとなんともバランスは取れているチームだった。

かく言う私のチームは解読特化の子がいないため空席にかけるしかない。

「ん〜…お願い、解読得意な子がいいな…！」

どうやら同じ考えだったらしく、両手を握りしめて祈るラック

『どうしてもサポートメインだからなぁ…』

幸運が訪れるといいね。と、目を瞑るとキーンと耳鳴りがし、真っ暗になり

何かの割れる音。

『永眠町…』

ギミックが多い永眠町は、私は少し苦手だ。
ハンターがどこから現れるのかもわからなければ、ハッチや座った場所がわかったとしても
救助も間に合わない。

目の前の暗号機に少し手を触れてすぐさま離れる

「すぐあったわね!A！」

『わぁヴィオレッタ！こんなに喜しくない出合いは初めてよ！』

ヴィオレッタのショーへようこそ！と蜘蛛糸をつけては加速し、時に私が引っかかり

しかし、久々だからなのか、ヴィオレッタが上達したのか

「ほーら、すぐ捕まえた！」

『はひゅ…へっ…うぅ…』

蜘蛛糸だらけで動作がどんどん遅くなるし、板はないし、息は上手に出来ないし

攻撃に防御をと思ったのだが、蜘蛛糸はどうやら攻撃に含まないらしく、早くもダメージが入っていた。

『ドッヂボール選手になれるんじゃないかしら…？肋が折れそうですけど。』

「あら？それはうれしいわ！」

そんな貴方にサプライズ！と巡視者を私に向かわせる

『勘弁してよ─』

ゴーンゴーンと音が響いて私はダウンした。