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「それでね、イレブンを見ると胸がどきどきしてくすぐったいんだ。病気かな?」
パーティメンバーの女性陣に相談すると、それぞれ顔を見合わせて、クスリと笑った。
「へえ〜。Aってばウブなのね、経験豊富かと思ってたわ」
「A様〜、素敵ですわ!セーニャ、全力で応援させていただきます!」
「Aちゃん、焦らずに頑張るのよん!必ず道は開けるわ!!」
「え、え〜?」
胸の動機については、ベロニカもセーニャもシルビアも教えてくれずに応援された。
更に、胸の動機については、イレブンに聞いてみろ、と乙女の顔をしているシルビアにアドバイスされた。
動機の原因に聞くのはどうかと思うが、当たって砕けろ、だ。
*
「イレブン!」
「どうしたの、A?」
カンカンと鍛冶をしていたイレブンに声を掛けると、丁度鍛冶が終わったようで、爽やかな返事をくれた。
「えっとね、ちょっと時間ある?」
「うん、大丈夫だよ」
にっこりとイレブンが優しい笑みを浮かべると、胸の動機が早くなった。どうしよう、悪化してる……。
「イレブン。私、イレブンを見ると、胸がどきどきして苦しいの。イレブンはこれの治し方、知ってる?」
私より背の高いイレブンを見上げながらそう言うと、イレブンは驚いた表情をした。そして、湯気が立ち上ぼりそうな勢いで赤面したのだ。
「ん?どうしたの、イレブン?」
「え、えと………何でもないっ!汗がベタベタするから、川に行ってくるね!」
「?」
そう言った瞬間、イレブンは脱兎の如く駆け出した。私の疑問は解けないままに。
ベロニカたちに報告していくと、クスクス笑われたので、余計に可笑しかった。
*
「期待、してもいいのかな。」
川の水で赤くなった顔を洗うと、一部始終を見ていたカミュにどつかれた。
「お前らさあ……すっごいじれったいんだけど……」
「……しょうがないだろ、……こんな気持ちになるのは初めてだから、緊張するんだ……」
「…………ま、Aも鈍いし、ゆっくりいくのもありじゃねえか?」
カミュはイレブンの様子を見に来ていたベロニカに、脈アリ、と小さくサムズアップをした。
ベロニカもサムズアップをすると、てけてけとAたちのいる方へ駆けていった。
*
リクエストありがとうございました!
これで良かったのだろうか……。
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こむぎ(プロフ) - -lapis-さん» うわあ、ありがとうございます!全然邪魔じゃないですよ、嬉しいです!構成力が無く、いつも勢いとノリで書いているので内容があやふやになりがちですが、これからもがんばります! (2020年8月10日 8時) (レス) id: c703b71d28 (このIDを非表示/違反報告)
-lapis-(プロフ) - 下のコメント、邪魔でしたらごめんなさい(>_<) (2020年8月10日 1時) (レス) id: 889b96bc0b (このIDを非表示/違反報告)
-lapis-(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています、元「ルイズ」です。名前を変更させて頂きましたので一応ご報告を…あと、長編も全部読ませてもらっております!リクエストじゃなくてすいません、後々考えますね…あと、頑張って下さい! (2020年8月10日 1時) (レス) id: 889b96bc0b (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - こむぎさん» あ、大丈夫ですよ!こむぎさんのペースで更新してください! (2020年7月14日 8時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - グリノワさん» コメントありがとうございます。了解です!こういうシチュエーション好きです!萌え……!更新はできるだけ頑張ってみますが、忙しいので、気長にお待ちいただけると幸いです……! (2020年7月14日 0時) (レス) id: c703b71d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こむぎ | 作成日時:2020年4月6日 12時