笑った君と手を繋いで【sgi】 (ページ8)

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sgi「嘘でしょ？！」

「・・・？あの、ご注文の商品お待ちしました。どうぞ。」

sgi「あ、ああ・・・ありがと。じゃなくて！Uberまでやってんの？！」

「あ、はい。時間の融通きくので。単発で入れるし。」

sgi「ちょ、タオル持ってきたげるから待って」

「あ、大丈夫です。どうせまた今から自転車乗って濡れますし。ご注文ありがとうございました。」

sgi「あ、ちょ！」

小さい身体を直角に曲げ礼をして倉科ちゃんは帰って行った。
いや・・・想像の上を行くな・・・

fkr「須貝さーん？どうかしました？」

sgi「いや・・・」

受け取った牛丼を持って執務室に戻る。

izw「きたきた！いただきまーす！」

ムキムキになれるCMのジムの牛サラダを食べ始める伊沢とは別に不思議そうな顔をしながらこっちを伺う福良。

fkr「配達員の人となんかありました？」

sgi「いや、知り合いで・・・」

fkr「ああ、だから話してたんですね。」

sgi「バイト姿見かけるの3つ目で、女の子なのにちょっと心配でさ」

izw「配達員のて女の子でもなれるんすね」

fkr「東大の子ですか？」

sgi「そ。D1で隣の研究室」

izw「博士課程？！それで配達員のバイト？忙しいのに体力仕事やってるんすか」

fkr「3回目じゃなく3つ目って言いませんでした？まさかバイト掛け持ち？」

sgi「朝はコンビニ深夜は松屋、お昼はチャリ乗りUberEats」

fkr「いや美人な人の振る舞いを示すことわざみたいな語呂で言われても。ハードだなあ」

sgi「それで夜通し研究もしてたら心配にもなるっしょ」

fkr「それは、そうですねえ。」

izw「でも須貝さんがそんな気にかけるって珍しくないです？」

fkr「たしかに。社交的ではあるけど自分から攻めていくタイプではないですよね。」

言われてみればそうだ。
動画の中では最年長だしコミュ力も高い方だと自負しているが基本単独行動。

でもなんでだろう、あの子に関してはどうしても心配になってしまう。

sgi「妹がいるからからなー妹があんな働いてたら止めるだろうし。」

fkr「あー家族なら止めますね。女の子ですし体力面はどうにもならない部分ですから。」

2人の前ではそう誤魔化したが。

倉科ちゃんの笑顔が見てみたい、そう思っちゃってんだよな。