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今日は撮影もないし研究室での作業も早く終わったし家帰って溜まったアニメを見よう。
そう思って気分良く帰っていると、
倉科ちゃんと・・・犬？
あのボロアパートの前で真っ白なポメラニアンを連れている。
「あ、こんにちは。ん？この時間ならこんばんはか。こんばんは。」
sgi「代行業までやってんのか！！」
「は？」
sgi「ペットの散歩の代行だろ？」
「え、いや違います、私の子です。」
sgi「えっ犬飼ってんの」
「はい」
sgi「まじで？」
倉科ちゃんの犬が話しかけたことで俺に近づいてきて足をクンクンしてる。
右足、左足を匂いきったと思ったら俺の前でシュパッと座って俺を見上げてきた。
・・・可愛すぎねえ？
sgi「名前は？」
「倉科です」
sgi「いや倉科ちゃんの名前は覚えとるわ！倉科Aだろ？」
「え、はい」
意外と天然？
sgi「このわんこの名前を聞いてんの！」
「ああ、おもちです。」
sgi「おもち？ネーミングセンスよ。でも・・・可愛いなおもち」
「おもちは人たらしなので。」
たしかにおもちの名前を出した時からおもちは俺の足に身体をすりすりしている。
sgi「撫でてもいい？」
「どうぞ。おもちも喜びます。」
sgi「お前おもちっつーのか。可愛いな〜」
ひとしきりおもちを撫で続ける。しっぽそんな振ったらちぎれるぞ。
sgi「今から散歩？」
「はい。小型犬なのでしなくてもいいんですけどした方が爪も削れるので。」
sgi「なるほど。好きなんだな。」
「散歩がですか？」
sgi「違うわ、犬が！」
「ああ・・・はい。」
sgi「ん？」
「・・・犬って、人間と違って喋らないじゃないですか。」
sgi「まあそうだな」
「でも、ちゃんとお世話をした人には尻尾を振って、懐いて・・・人間よりよっぽど素直です。」
sgi「まあ・・・忠実だよな。」
「・・・私、人間より犬の方が好きです。」
sgi「・・・そか。」
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作者名：たらこ
| 作成日時：2021年4月15日 20時
