inferiority【QK】

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大学の入学式、先に行こうとするAを慌てて止めて一緒に行った。


ほんとは母さんから写真なんて頼まれてない。せっかく撮ったんだし送ったけど。


引っ越す時母さんに


母「双子だからってあまり構い過ぎないようにしてあげてね。Aの気持ちも分かってあげて。」


と言われたけど。どうやって会話すらまともにしてくれないAの気持ちを分かってというのか。


俺はちゃんと話してAに笑いかけて欲しいだけなんだ。俺の気持ちも分かってよ。



横を歩くAに恐る恐るご飯の提案をすると思いの外あっさり了承してくれた。幸先いいんじゃない？


入学式は一緒に受けられなかったけど、ちゃんと夜ご飯を作ってくれた。やっぱりAのご飯は美味しい。


これからは毎日こうやってAと会話しながらご飯を食べられるんだと嬉しく思ってたのに、まさかのご飯別々の提案。


家事も気付いた方がやるってたぶんそれAがほとんど請け負うことになるよ？


でもごめん、ご飯だけは捨てられない。


Aのご飯も食べたいし、一緒に食べなきゃこうやって話もできないじゃん。


そんなの俺は絶対嫌だから。


何とかバイトのシフトを共有することで落ち着いた。


最初はちょっとの繋がりでもいい。そこから挽回していく自信はあるよ。


それで満足してる俺にAがこんな条件を出すなんてね。


「あのさ。ご飯作る代わりに約束してほしいんだけど。」


fkr「んー？」


「同じ大学に私がいること絶対に誰にも言わないでね。あと、それに付随するけど家に友達連れてくるなら私不在の時にしてね。」


・・・なんで？俺は同じ大学に双子の妹がいるんだってみんなに自慢したいのに？



fkr「・・・ねえA、なんでそんなに俺と双子なの隠そうとするの？悪いことしてるわけじゃないんだし別に隠さなくｔ「拳くんには一生分からない。」・・・」


「これ守ってくれないんだったらご飯作らないから。友達呼ぶって言ってくれたら栞奈の家に泊まるから呼ぶなってわけじゃないし。私の存在聞かれたら言ってくれてもいいけど東工大であることは黙ってて。」


分かったって言ったけど分かんないよそんなの。一生分かんなくていい。

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