125話 ページ37
意外と見込みもあったしな。
人間自体を敵視しているという訳では無いのなら、利用価値もあるだろう。
それに、9人兄弟の長男だったか？
世間一般では、兄や姉というのは面倒見が良いようだし、呪術の指導にも向いてるんじゃないか？
まあ、私は面倒見のカケラも無い姉だったがな。
「そうか…」
『動けるなら下がっておいた方が良いぞ。また死にかけたくはないだろう？』
「ああ、そうだな。…後は頼む」
脹相が距離を取る。
「やれやれ、君のせいで計画が御破算だよ」
『私はその計画とやらを知らんがな』
呪霊と協力し、五条先生を封印してまでやりたい事とは何だ。
「そうだろうね。君や宿儺のような強者の前では、弱者がどれだけ足掻いても灰燼に帰すのだから」
そんな事を私に言われてもな。
身に掛かる火の粉は払う。
それだけだ。
『それで？お前は今から私に殺されるが、遺言なら聞いてやるぞ？』
「…君は呪術も呪霊も無い、そんな世界を望んだことは無い？」
『さあな。少なくとも今は、思わないな』
確かに、呪いの無い世界であれば、私は普通の人間としての人生を歩めたのかも知れない。
だが。
呪術も呪霊も無ければ、宿儺と出会えなかった。
出会うきっかけをくれたという点では、この世界に感謝している。
「そう。なら全力で君を殺しに行くよ」
呪霊を出し、こちらに仕掛けてくる。
『！！！』
術式で動きを止めていた筈なんだが。
仕方無い。
『＜消えろ＞』
呪言で呪霊達を祓い切る。
格上に使えば反動があるとはいえ、そこらの特級呪霊ならば問題無い。
それこそ宿儺や五条先生、伏黒先生あたりでなければ私に反動が来ることはないだろう。
練習した甲斐があったな。
「中々上手くいかないものだね」
先程の術式。
私の術式を無効化していた。
どちらかといえば、私の術式を呪力ごと解かれたという感じか。
私の術式と似ているな。
「効果範囲が狭いのが難点だね、これは」
術式の開示か。
『私の術式の下位互換、といった所だろう？』
「まあ、そうだね。自分の体内と触れた箇所のみ、君と同じ術式が使える」
そうは言っても、術式の開示で効果は底上げされている。
恐らく、私の術式で彼奴の身体を操作する事は出来なくなっただろう。
それ程までに、彼奴の術式の完成度は高い。
此方も本気を出さなければな。
眼帯を外し、左眼を見開く。
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reelay(プロフ) - らーゆさん» 最高だなんて言っていただいてありがとうございます！週一更新で亀の歩みですが、楽しんでいただければ幸いです！ (1月30日 4時) (
レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
らーゆ - 本当に、、、最高です。。。！！続き待ってます！この作品大好きです！！！ (1月30日 0時) (レス) @page44 id: 3acf2c335e (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - 圧倒的睡眠不足さん» コメントありがとうございます！確かに夢主さんのチートでゴリ押してるのは中々無いかもですね！？これから活躍してきてくれると良いなと思いながら書かせていただきます！ (1月6日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
圧倒的睡眠不足(プロフ) - 他にはない救済方法がなんとも刺さる…！更新楽しみにしてます！ (1月6日 17時) (レス) @page40 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - サクラさん» 拙作を見ていただき、またコメントありがとうございます！甘々イチャイチャ良いですよねぇ…。夢主には甘いけどその他にはさほど興味無い宿儺様が個人的には好きなのでそんな感じを出していきたいです！何卒よろしくお願いします〜 (^^) (12月2日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2023年4月9日 15時
