121話 ページ33
「そういうことか」
もう分かったのか、流石だな。
これなら許してくれるだろうか。
「え、何？どういうこと？」
「彼奴は結界術に長けているだろう。結界術はその名に反して、自由度が高いものだ」
「難し過ぎる説明は良いからさ。A、説明して」
「あ゛？」
宿儺の説明が多少難しいのは認めるが、先生ですら分からないのか。
『結界術は、『守護』という印象が強いですが、その本質は『干渉』です。あらゆる物の干渉を防ぎ、もしくはあらゆる物へと干渉する』
「へぇ…」
『そこで今回役に立つのが後者です。意識を失った私に干渉し、覚醒する為の誘導をしてもらいたいという訳です』
「それ、宿儺じゃ無理なの？」
『……向き不向きの問題ですね』
領域展開で言えば、神業的な結界術が出来るんだがな。
「攻撃の為の結界術なら負けんが」
『違いないね』
宿儺の結界は、戦闘よりに解釈されている。
干渉し、守り、救うという意味では、まだまだだ。
だからこそ、今回ばかりは天元様に頼るしかない。
「ふーん。でも、天元様が助けてくれるとは限らないでしょ」
『まあ、それは大丈夫だと思いますよ』
「それに、天元様に会うには、薨星宮に繋がる扉を探さないといけないし」
『それは、そこの九相図に頑張って貰えば良いかと』
退屈そうにしていた九相図が、此方を見る。
「俺は羂索を殺す為に付いて来ただけだ。お前を助ける義理は無い」
『全く、つれないな』
「ていうか、九相図にそんな事出来るの？」
『恐らくは。赤血操術の使い手が血縁を辿っていけば、他の九相図が保管されている薨星宮への道が分かるでしょう』
どうやら、似たような事を真人がやっていたようだしな。
経験の差を鑑みれば、九相図の方が容易に成し得るだろう。
「成程ね。なら、僕はその方法で構わないよ」
「俺は反対だがな」
「俺もだ。俺は手を貸すつもりは無い」
反対派は宿儺と九相図か。
「お前がそこまでする必要は無いだろう。放っておけば良い」
宿儺は夏油傑に、そこまでの価値は無いと思っているのか。
まあ、確かに私が宿儺の立場でも止めるだろうな。
旦那が赤の他人の為に無茶をするなんて、100%無いとはいえ、許したく無い。
さて、どうしたものか。
宿儺に夏油傑の価値を見出させ、九相図に復讐ついでに手を貸してもらう。
上手くいくだろうか。
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reelay(プロフ) - らーゆさん» 最高だなんて言っていただいてありがとうございます！週一更新で亀の歩みですが、楽しんでいただければ幸いです！ (1月30日 4時) (
レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
らーゆ - 本当に、、、最高です。。。！！続き待ってます！この作品大好きです！！！ (1月30日 0時) (レス) @page44 id: 3acf2c335e (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - 圧倒的睡眠不足さん» コメントありがとうございます！確かに夢主さんのチートでゴリ押してるのは中々無いかもですね！？これから活躍してきてくれると良いなと思いながら書かせていただきます！ (1月6日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
圧倒的睡眠不足(プロフ) - 他にはない救済方法がなんとも刺さる…！更新楽しみにしてます！ (1月6日 17時) (レス) @page40 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - サクラさん» 拙作を見ていただき、またコメントありがとうございます！甘々イチャイチャ良いですよねぇ…。夢主には甘いけどその他にはさほど興味無い宿儺様が個人的には好きなのでそんな感じを出していきたいです！何卒よろしくお願いします〜 (^^) (12月2日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2023年4月9日 15時
