愛されキャラの妹がうざかったので呪いの王と呪詛師旅行してみた

5話 ページ7

伏黒が戻って来るまでの時間に少し話をしておくか。


『先生。少し相談があるのですが』


「どしたの琴歌！てっきり僕嫌われてるのかと思ったよ！どんどん頼っちゃって！」


察しがいいな。私はアンタが嫌いだよ。


『呪具のことです。これから任務も増えるでしょうし、少し呪力消費量をセーブしたいなと思いまして』


「呪具ね！OKこっちで適当に見繕っておくよ。何か希望ある？」


『そうですね。慣れれば何でも使えそうですが、あまり高価でないものでお願いします』


壊して弁償しろとか言われたら最悪だからな。


「了解〜。あっ恵おかえり」


そうこうしている内に伏黒が帰って来た。


『おかえり伏黒。大丈夫だったk「恵君！大丈夫だった？」


待て待て。
まだ魅了してない人間にその距離感はヤバいだろ。
私か？私の感覚の問題か？これ。


「ああ。跡が残らずに治せたらしい。何故か上手く焼かれたなと笑われたが」


そりゃそうだ。
一番痛く感じる場所に最低限の火力を叩き込んだんだから。
良い腕してるな家入先生。


「じゃあ姉妹対決始めよっか！琴歌は体術のみで手加減してね。琴葉は好きに戦って良いからね」


『はい』「はいっ！」


「よーい始め！」


「えいっ！えいっ！」


素人の動き。そりゃそうだ。
ろくに訓練もしてないくせに戦えるわけないだろう。
とりあえず適当にいなしておく。


「琴葉〜。呪力込めてもいいよー」


「はいっ！」


打撃に呪力が加わった。
まあ術式が使えるんだからそれぐらいできるか。
面倒くさいな。
どうせオチが決まってるんだからもう終わらせて良いか。


殴りかかってきた拳を掴んでこちら側に引っ張ることで転ばせる。
さあ、どう出る？


「きゃあっ！」


私が引っ張った方向へ勢いを付けて転んでみせた妹。
これは腕を折りに行ったな。
家入先生がいるからわざと大袈裟に転んだな。


どうせなら思いっきり魅了してみせろ。
ここなら術式が使い放題なんだ。
そっちの方が面白い。

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