41話 ページ43
『それでは、また後で合流しましょう。楽しんでくださいね』
「任せろ。倍に増やしてやる」
精々頑張ってくれ。期待はしないが。
『宿儺は何するか決まった？』
「悩んでいる。やり方は分かるが賭け方が分からん」
『ああ、そうだったな。なら、始めだけ手伝うよ。あっちに行こうか』
「ああ」
向かう場所はポーカーのテーブル。
ポーカーならルールは以前教えた。
実践は初めてだが、宿儺なら問題無いだろう。
「お、黒薔薇姫。今度はポーカーか？」
『いや、今日は私じゃない。こっちだ』
横にいる宿儺を見遣る。
「おお、強そうじゃねえか！姫の旦那か？」
『惜しいな。まだ恋人だ』
「ヒュー！お熱いねぇ！なら黒王子ってとこか！」
『良い呼び名だな』
実際は王なのだが、気に入った。
『黒王子はポーカーが初めてでな。始めは私が手伝っても良いか？』
「勿論だ！やろう！」
始めは私が賭けてゲームを進め、宿儺が慣れてきた頃からはただ見守った。
元々頭が良いんだ。
慣れれば勝てると踏んではいたが。
「ヤベェぞ黒王子！」
「ああ！最初は大したことないと思ってたが、さっきから連勝中だ！」
大勝だ。
少しやり過ぎなようにも感じるが、宿儺が楽しそうだから良いか。
「は？なんであいつあんなに勝ってんだよ」
『ああ、もう全額無くなりましたか？』
意外ともったほうか。
「なんで俺が負けたって決めつけんだよ」
『では勝てたんですか？』
「負けた。クソ、あそこで黒だったら！」
『まさか、ルーレットで負けたんですか？あれはやめておくべきでしょう』
ルーレットは親側に有利だ。
イカサマもあらゆる方法で出来るため、余程慣れていない限り難しいだろう。
『では、そろそろ終わりですかね』
宿儺の方へ向かう。
『黒王子、そろそろ帰ろうか』
「もう時間か」
少し残念そうな顔をする宿儺。
良心が痛むが、仕方ない。
『気に入ったならまた来よう。ここの皆も歓迎してくれるだろ？』
観衆に目を向ける。
「勿論だ！また来てくれ！」
「今度は俺と遊んでくれよな！」
随分と慕われたようだ。
これはまた通う頻度が上がりそうだな。
換金して外に出る。
想像以上になったため、暫くは金に困らないだろう。
「そういえばお前、何飲んでたんだ？」
『ああ、あれは日本酒ですよ。宿儺も同じ物を飲んでいました』
「何堂々と未成年飲酒してんだよ…」
『あそこの酒は美味いんですよ』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 575人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ - 話進まなさすぎつまらない (3月18日 18時) (
レス) id: 464afcc8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ななしさん - 初コメなのに質問で申し訳ないのですが、15話で、「相手の術式を成立させないことも出来ます」とありますが、妹ちゃんの術式が成立しないようにすれば、周りの人が魅了されるのを防げたり、魅了を解除出来るのではないのですか？ (2022年9月23日 19時) (レス) id: 5ca77bcde2 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - ちづっきーさん» すー様は存在がもうイケメンですよね…設定は只々自分の好みをぶち込んだのですが、喜んでもらえて嬉しいです！応えられるよう、頑張りますね！ (2022年8月21日 22時) (レス) @page44 id: 2f7f62128e (このIDを非表示/違反報告)
ちづっきー(プロフ) - 宿儺様がイケメンです。この話めっちゃ面白くて好きです。他の小説にはない設定最高です！！更新頑張ってください。 (2022年8月21日 21時) (レス) @page44 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - Mimiさん» ありがとうございます！なるべく更新し続けられるように頑張りますね！すー様本当イケメンですよね… (2022年8月21日 16時) (レス) id: afe51dd90d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：reelay | 作成日時：2022年8月16日 13時
