愛されキャラの妹がうざかったので呪いの王と呪詛師旅行してみた

46話 ページ48

今日は宿儺とデートだ。
来たのは水族館。
夏でも涼しいし、宿儺に教えた時に興味がありそうだったからな。


『大人二人でお願いします』


受付でチケットを買う。


「大人二名様ですね。五千円になります」


お金を払い、チケットを渡される。


「楽しんで下さいね」


『行こうか』


「ああ」


入場し、進もうとすると隣からするりと手を繋がれる。
所謂、恋人繋ぎというやつだ。


「どうした？行くぞ」


最近私の恋人のスパダリ感が凄い。
離れるつもりは無いが、他の人では満足出来なくされそうだ。
嬉しいことに変わりは無いため、こちらからも握り返してやる。


『ああ。行こうか』


夏休みということで、少し人が多く感じるが宿儺が楽しそうで良かった。
今まで見たことのない魚を見れて嬉しいのだろうか。






アシカのショーを見て、トレーニング方法に興味を持った宿儺。
人魚のモデルになった魚を見て、人の想像力に感心していた宿儺。
水の上のトンネルを渡り、真下を泳ぐアザラシ達に驚いていた宿儺。





今日だけで、初めて見る顔を沢山見れた。
とても幸せな時間だった。
宿儺もそう思ってくれただろうか。





水族館を出て、近くの遊歩道を並んで歩く。
海からの潮風が気持ち良い。


『宿儺。今日は楽しかったか？』


「ああ。現代の娯楽は素晴らしいな」


良かった。
宿儺なりに、楽しんで貰えたみたいだ。


『水族館だけじゃない。今は動物園も遊園地もある。行きたくなったらまた行こう』


「そうだな」











その後数日間、動物園に遊園地、海に川、各地を遊び尽くした。


『思い尽くす限り遊んだが、まだ何かやりたいことがあるか？』


「美味い酒が飲みたい」


『良いな、行こう』


カジノのバーで飲んだりもした。
日本酒以外にもワインやウイスキーも気に入ったようだ。






私も宿儺も蟒蛇だったようで、随分とお金を使ってしまった。
そろそろあの人を連れて来るか。

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