鈴の音 Part2

31話 信頼 ページ8

千雅Side


見てしもうた

御門さんと、宮くんが抱きしめあってるとこ

コンビニに行った帰り道の公園やった

信じられなくて、信じとうなくて

走って家に帰った

胸が苦しい

浮気...？御門さんと...？

なんで...？

いや、うちの勘違いかもしれんし

でも、最近宮くんはうちに構ってくれんくなった

今思えば、御門さんとよく話してる気がする

思い出せば出すほど御門さんと宮くんの距離は近い気がしてならん

とっさに宮くんのトークを開きメッセージをうった


千雅『宮くん、今何してるん？』


直ぐに返信は来なかった

30分近く待って帰ってきた返信は


侑『部屋におるで？なした？』


...ほんまに？

ほんまに部屋におったの？

じゃあさっき見たんは...

...治くんの方やったんかなぁ

なんでもないと宮くんに返信しベッドに身を投げ出す


千雅『...寂しぃ』


一緒におられる時間が少なくなった

部活なんは仕方ないけど...前はメールも毎日欠かさずしとったのに、今は週に何回か


千雅「...時間がないなら作ればええやん」



ハッ！とひらめいた

なんでこんな簡単なことに気付かへんかったんやろう！

宮くんに言ってお昼も一緒食べるようにしたらええやん！

御門さんと宮くんの間にも入れるし！

心配に思うことなんかない！

そう言い聞かせてうちは眠りについた


ーーーー
侑Side


貴「...部屋におるて...宮くん、初瀬さんに嘘ついたん？」

侑「じゃないとちぃちゃん不安がるやんー」

貴「せやけど...」

侑「今はAと一緒におりたいの。明日ちぃちゃんに公園で何してたか聞かれたら治と一緒におったって言えや」

貴「...わかった。」

侑「ん、ええ子」


これは浮気に入るんやろか

わざわざ隠さんでもええと思うけどな

一応...な

ただ偶然出会って話して仲直りしただけやし

正直に話せば分かってくれると思うんやけど

...なんか後ろめたいんよなぁ


貴「...うち帰る」

侑「おん、んじゃまたなA」

貴「ん、」


彼女の背中を見送って考える

俺はどちらが好きなんやろうか。

32話 変化→←30話 公園

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す