鈴の音 Part2

28話 気持ち ページ5

逃げた


全速力で


今きっと顔は真っ赤っかだろう


見られたらまずい


誰も使ってない当直の先生のためにある仮眠室に行こうと


廊下の角を曲がった時だった


誰かに思いっきりぶつかり抱きとめられる形になる


貴「わぶっ！！」

治「わっ...？A？」

貴「な...治...っ...」


ずいぶん私は宮ツインズに縁があるようやった


治「そんなに焦ってどこ行くん？もうそろそろお昼休み終わるで？」

貴「っ...ええもん...さぼる...」

治「...なんかあった？」


うちを抱きとめたまま離しもせず会話を進めていく


貴「...なんもない」

治「嘘つくん下手やなぁ...顔真っ赤やで...あと首」

貴「っ！！」


慌てて隠しても遅かった


治「...ツムか...」

貴「...あんたの片割れやろ...見境ない女好きどうにかした方がええと思う。」

治「ツムは見境なくないで？ただ手に入れたいもんは手に入れるだけや」

貴「...ふふっ...冗談キツいわぁ...」

治「...頑張りぃ」

貴「...宮くんは...欲張りやなぁ...うちは絶対宮くんのもんにはならへんのに。」

治「...」

貴「...そろそろ離してくれへん？」

治「んー...A抱き心地ええなぁ...」

貴「治やなくて宮くん呼びにするで」

治「えー」


治がうちから離れた瞬間にチャイムが鳴る


治「今から戻るのもめんどいなぁ...俺もサボろ」

貴「...はぁ...付いてくるんやろ？」

治「ん」



このあと少し寝過ごしてしもて

部活に遅れまいとまたダッシュで体育館まで二人で向かったのは後の話

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