鈴の音 Part2

45話 好きな人 ページ22

治Side


侑「なぁサム」

治「なんやツム」


千雅とAのいない帰り道

突然ツムが話を切り出した


侑「俺な、Aが好きになった」

治「...んなもん知っとるわ」

侑「サムはちぃちゃんが好きやろ？Aのこと譲ってくれへん？」

治「...お前最低やな。千雅はどうすんねん」

侑「サムがアフターケアすればええやん。もともとちぃちゃんは俺やなくてもええんやしな」

治「...なんの根拠があって」

侑「根拠なんかない。ただそう感じる。直感やな。ちぃちゃんは俺を見てへんよ。」

治「...意味わからんわ」


でもこれだけは分かる

侑の感はいつも正しい

間違うた所を見たことあらへん


侑「...ちぃちゃんはな、側にいて、好いてくれて、愛してくれる人なら誰でもええねんな。寄られても断れないんよ。」

治「...つまり？」

侑「貞操観念もゆるゆるやねんな。男の欲望満たすためにあるような性格してんねん。誰かがついて守ったらなあかん。そのために俺が今まで着いとっただけや」

治「...じゃあ、遠慮のぉ千雅もろてええやんな？」

侑「おん。サムの手に負えるかわからんけどな」

治「ツムにできたんなら俺にできひんものはないやろ。Aとは今日別れた。好きにしぃ」

侑「なんや、スピード破局やなぁ」

治「...お前が無理やりA抱いたんやろが」

侑「なんや知っとんの？おもろないなぁ」


ほんに、俺の片割れは

欲しいと思ったものは何をしてでも手に入れる

例え人の女でも

いつか痛い目みるやろなぁ

だから、1つ忠告や


治「...ツム。これも俺の感やけどな。」

侑「ん？」

治「...Aも千雅と同じやで。覚悟しときや」

侑「...おん。忠告おおきに」


もともと好きなタイプも好きになる人も一緒やった

双子あるあるやな

俺もツムも気に入る奴はだいたい同じやし

Aと付き合うて感ずいたこともある

侑の感ははずれん

つまり俺の感もそうそうはずれん


お互いめんどいことに脚突っ込んだなぁ

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