鈴の音 Part2

35話 利害の一致 ページ12

角「あれ、御門と治ってお弁当一緒に食べる仲だっけ...？まさか付き合ってるとか？」


治「せやで」

貴「おん」


お昼休み

初瀬さんを断り治と食べよう思ったら角名君もついてきた


角「お弁当の中身も一緒て...どこまで進んだんだよ？」

貴「なんも」

治「ギューしただけやなぁ...あ、卵焼きめちゃくちゃ美味い。」

貴「ほんま？ならうちのもあげるわ。」

治「あーん」

貴「あーん」

角「.....ほんとに昨日から付き合い始めたんだよな？」

貴「せやで」

治「おん」


治とはもともとそれなりに仲良くやっとったからな

初瀬さんを忘れるために利用されてるとしても別にええし

...きっとうちも宮くんを避ける口実に使う

まさしく利害の一致や

お互いなんとなく理解し合うてるから、こんな関係になったんや


角「...なぁ治。御門と付き合うこと侑に言ったのか？」

治「...言っとらんけど」

貴「...別に宮くんに関係ないやろ。わざわざ言うことでもないやん。なー治」

治「ん」

角「...まぁいいけど。部活に問題はもちこまないでくれよ。めんどくさい」

貴「えー、うちらそれなりに上手くやってけると思うんやけど。どー思う治」

治「俺もAも問題起こさんと思うでー」

角「いや、お前らじゃなくて...御門は侑のお気に入りだったろ。そこで関係崩れても俺は知らんからな」


その言葉がすこし、心を抉った

くっと息が詰まる

うちらとの関係が崩れる...部活に支障をきたすかもしれん


治「そんなもんどーでもえーわ。Aは今俺のもんやし。ツムに渡す気もない。大体ツム彼女おるやろ。」


治の腕がうちの肩を抱く

...そうや。うちらの...うちと宮くんの関係はあの夜からもうほつれて修復できなくなっとる

うちは忘れようとしても、忘れられん

崩れるのなんか...今更...やろ

それが治を巻き込むのかは、うちが知れることやない


貴「そーやんな。宮くんがおかしいんよ。彼女おるくせにうちにベタベタしよるん。うち離れせなアカン。」


抱き寄せてくれた治に身を預け自分を正当化する


貴「...うちはちゃんと、治と付き合うてくよ」

治「俺もAとちゃんと向き合うてくよ」


これで、ええ

これが答えや

夢を見とったうちを治が起こしてくれる

このままうちが治のこと好きになればええ

これで、ハッピーエンド...やんな？

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