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「Aちゃん、大丈夫?」
『はい……ちょっと飲みすぎました』
ふわふわする頭。ふらつく足。
そんな、まっすぐ歩けない私を木村さんが支えてくれてる。
木村さんの経験した恋の話を真剣に聞いてるとつい酒もすすんでしまい、この有様に。
タクシーを使うほどの距離でもないからと木村さんが家まで送ってくれることになった。
『すいません、』
「いいっていいって!楽しかったし」
『私も…楽しかったです』
薄暗い道をゆっくり、たわいのない話をしながら歩く。
…とりあえず明日休みでよかった、なんて考えていたとき、
「Aちゃん?」
ーーーーずっと、聞きたかった声が耳に入ってきた。
視線を上げると、少し疲れた顔をした彼が立っていた。
『かるてっとさん…』
私がフリーズしてると、木村さんが「噂の彼?」と耳打ちしてきた。
それにゆっくり頷くと、彼女は口元を隠しながらニヤリと笑う。
……嫌な予感がするぞ。
「あ!もしかしてお隣に住んでるっていうAちゃんの友達の方ですかぁ?!」
変な芝居を始めた木村さんにギョッとする。
嫌な予感はどうやら当たったようだ。
「…はい、そうですけど」
「私同じ職場で働いてる木村って言います〜!実は私ぃ、これから彼氏とデートで……申し訳ないんですけど、この子家まで連れて帰ってもらうこととか………」
『ちょ、木村さん?!んぐ!』
黙ってろ、と言わんばかりに口を塞がれる。
ちょちょちょ。
さっきまで送ってくれるって言ってたじゃん!!!
あと、彼氏ってなに?!
彼氏出来ない、出会いがないって居酒屋で泣いてたのは誰ですか?!?!
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おゆき(プロフ) - りんさん» うわあ、嬉しいです…!でも心臓痛くなっちゃいましたか…ありがとうございました、と言っていいんでしょうか(笑)コメントありがとうございました。 (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - 雪さん» 素敵だなんてありがとうございます!嬉しいです!自分のペースになりますが、楽しんで更新していきます!ありがとうございます! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - キュンキュンしすぎて心臓痛くなりました! (2021年4月2日 10時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 素敵すぎて一気に読ませて頂きました!また何回も読ませて頂きます。他の更新ものんびりと楽しみにしていますね。 (2021年3月6日 13時) (レス) id: 35fa8c2320 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - しめじさん» ちゃんと伝わりました!(笑)嬉しいです!ありがとうございます!次作もよかったらご覧になってください! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2020年11月29日 9時