ダメ女と女子力男子【灰】

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かるてっとさんは言ってた通りもう１週間以上私の家に来ていない。自分の家にも帰ってないっぽいから相当忙しいんだろうな。


ゲームもログインしてないし、通話にも入ってこない。声すら聞いてない日が続いていた、そんなある日のこと。





《Aちゃん、かるてっとさんのこと好き？》


『…！？』



思わぬ質問に、持っていたマグカップを落としそうになる。…あっぶね。



テーブルにマグカップを置き、ズレたヘッドホンを直して『な、なに…急に、』と返す。


……あからさまに動揺した声を出してしまった。





「なんとなくそんな気がしてたんだよね！！やっぱそうか！」


『じらいちゃん待って！勝手に話進めないで！』



楽しそうに話すじらいちゃんに、私は慌てて『ないないない！』と否定する。




「え、違うの？絶対好きだと思ったんだけどなー」



じらいちゃんがそんな質問をしてくるくらいだから、無意識のうちに私が勘違いされるような言動をしてたのか…？

　


『……なんで、そう思うの？』

「え、だってAちゃん。かるてっとさん居なくて寂しそうだから」

『さ、みしそう…？』

「うん。気づいてないかもしれないけど、今日も居ないんだねって毎回言ってるからね」




……ぜんっぜん、気づいてなかった。

完全に無意識だ。




笑いながら言うじらいちゃんに、恥ずかしさと申し訳なさが押し寄せてきた。



『本当に気づいてなかった……。普通に失礼じゃん。ごめんね、』

「んーん！気にしてないから大丈夫。かわいいなあ〜ってしるこさんと話してるくらいだから」

『え、しるこさんも気づいてた？』

「もちろん、いちはちさんもね」

『まじか』



それは恥ずかしすぎる、

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