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ポタ、ポタ、目の前に赤い模様が出来ていく。
『か、るてっとさん…っ！』
か「…大丈夫。掠っただけ」
振り返ったかるてっとさんの頬に傷が出来ていた。
それを見て『…っは、』と一気に息を吸い込んだ。
もう血は克服したと思ってたけど、大切な人から流れる血は別だ。……どうしても頭が真っ白になってしまう。
か「やべぇな」
じ「まじでやばいよ！！よくもかるてっとさんのかっこいい顔に！！！！許さん！！！」
か「ばか！そこじゃねぇから！！……こんな視界が悪い状況でも、ここまで狙えるってやばいぞって話！！」
じ「あ！たしかに！」
し「ちょっと2人とも大丈夫！？」
緊張感もクソもない2人にしるこさんが心配の声をあげた。
いつも通りすぎる３人に、真っ白になっていた頭が晴れていく。
その光景がなんだか懐かしくて、可笑しくて、
『ふっ、』
思わず笑ってしまう。すぐにハッとして口を塞ぐ。そんな私を見て3人は驚いた顔をしていた。
それから男へ視線を戻した3人の横顔は、今この状況には合ってないくらい嬉しそうで、凄く優しいものだった。
か「勝手に居なくなりやがって…帰ったら説教だからな」
じ「そうだよ！じらいちゃんもめっっっちゃ怒ってるんだからね！！」
……私、BinTRoLLに戻るなんて言ってないよ。
し「早く片付けて帰ろう」
だけど３人の言葉に何も返さないのは、きっと私自身がそれを望んでるから。
自分勝手な理由で離れて…心配かけて。それなのに。
……私が一緒に居ても、良いのかな。
伸ばされた手を、掴んでもいいのかな。
「ーーー残念だが、お前の居る場所はそっちじゃないぞ」
伸ばした手を払われるような、そんな鋭い言葉が吐かれる。
「お前がクロウのことを調べ続けるなら、近くにいる人間がどうなるか。そんなこと簡単に想像できるよな？」
男の言葉が、私を逃がさないと絡まりついてくる。
………男の言う通りだ。
私がクロウに迫るにつれて、どんどん危険が増えていくのは間違いない。その時私がBinTRoLLのメンバーとして動いていたら………きっと、みんなは危険に晒される。
やっぱり私は1人でいるべき人間、なんだ。
『わたし、』
か「ごちゃごちゃうるせーな、お前」
私の視界から男が消える。今見えるのは、かるてっとさんの背中だけ。
私を男から隠すように立ったかるてっとさんが「お前、一回黙れ」と怒りのこもった声を出す。
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おゆき(プロフ) - meさん» ただいまです！お待たせしてしまってすいませんでした。ありがとうございます！また少しずつ更新していくので、見ていただけると嬉しいです！ (2021年5月18日 18時) (
レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おかえりなさい。また公開してもらえて本当に嬉しいです。無理だけはしないでくださいね！ (2021年5月18日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆき | 作成日時：2020年11月13日 14時
