宝石強盗 ページ5
とあるビルの最上階。
目の前にはスーツケースを持ち、険しい顔で私を見ている男。
今回の仕事は【宝石強盗を捕まえろ】
数時間前、ある宝石店に強盗が入った。犯人は3人組で、すぐに宝石店へ向かったのは私とじらいちゃん。
3人のうちの2人はすぐ捕まえることができた。
そして残りの1人がこの男。左手には宝石が入ってるであろうスーツケース。そして右手には拳銃を持っている。
私に追い詰められている危機的状況にも関わらず、一発も撃ってこないところをみると、男が持っている銃はモデルガン…?もしくはただ撃つ度胸がないだけか…。
その銃が本物の可能性を考えて下手に動けないんだけど、相手は見たところ素人。発砲したところで正確に私を狙えるとは思えない。
銃の一本くらいどうにでもできるけど、無理矢理捕まえようと私が動いたことに取り乱し、ビルから飛び降りなんてされたら面倒だからな。
『もう逃げる場所ないけど、どうする?』
男に向かって笑ってみる。
「それ以上近づくな!!近づいたら撃つぞ」
『わかったから、ちょっと落ち着いてよ』
バッと銃を私に向けてきた男に、両手を上げる。
だけどその銃を持っていた手は震えている。
何か男を捕らえる方法ないか…と考えてると、
《Aちゃん、右に大きく5歩動いて》
良い声がインカムから聞こえてきた。
瞬時に言われた通り、右に5歩動く。
「う、動くなって言ってるだろ!!!!!」
それを見た男は焦ったように、銃口をまた私に合わせで横に動かしたその時。
ピュン、ピュン、という音とともに男の手からスーツケース。そして拳銃が離れた。
「なっ?!」
その瞬間駆け出し、男に回し蹴りを食らわせて「ゔっ!」と地面に転がった男の腕を後ろに捻り上げて拘束した。
『犯人拘束した……さすがみんべんさん。助かったよ』
男をロープで縛りながら何十メートルも離れたところに建つビルを見つめる。
《これくらい任せてよー》
『本当にその狙撃の腕だけは見習いたい』
《だけはってなに?ひどくない?!》
『じらいちゃーん、車持ってきてほしい』
《もう下まで来てるよー》
《じらいちゃんも無視ぃ?!》
ーーー無事、宝石強盗犯確保。
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうきん(プロフ) - 狼谷さん» いつも読んでくださりありがとうございます。リクエストもありがとうございます。参考にさせていただきます! (2021年1月2日 17時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
狼谷 - はじめまして!いつ者です読んでいますめちゃくち大好きです!リクエストなのですがしるこさんと一緒に恋人の振りをして浮気調査するのはどうでしょうか?これからも応援しています! (2020年12月13日 23時) (レス) id: 3f56a3b857 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきん(プロフ) - すずらんさん» ありがとうございます…!嬉しいです。徐々に恋愛の方にも寄せて行こうかなと思っています。 (2020年8月24日 12時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - このお話大好きです!恋愛方面にも期待しちゃっていいですか? (2020年8月23日 21時) (レス) id: 930f05f5ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきん(プロフ) - あめさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!!マイペース更新ですが頑張ります! (2020年8月23日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おゆき | 作成日時:2020年8月13日 10時