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『……ここ?』
い「うん、間違いないと思う」
いちはちさんに呼ばれたのは古びた倉庫のような場所だった。
倉庫から数メートル離れた木の下でいちはちさんと、周りの様子を伺いながら話す。
い「加藤くんの鞄を盗んだやつは、2人組の盗みの常習犯の1人で年齢は30代半ば。最近だとこの近くの銀行で強盗。100万近く盗んでて、指名手配もされてるね」
『住処の近くで盗みって肝座ってんね』
い「ほんとにね。…とりあえず調べて分かったんだけど、犯人の2人は夕方にかけて盗みを働くことが多い」
『今15時だから………盗みに出てるって思ってもいいってこと?』
い「確信はないけど、俺はそうだと思ってる。」
私の言葉に頷くいちはちさん。
『わかった。なら犯人が居ないうちに盗み返しちゃおう』
私はポケットから手袋を取り出して、はめた。
い「……いつも思うけど、俺の言うこと信用しすぎでしょ。少しは疑おうよ」
『だって疑う必要ないもん』
いちはちさんは情報収集に長けていて、私は間違った情報をもらったことは今まで一度もない。
だからいちはちさんが言うことを疑う理由が一つもないんだよね。
自信満々の私は、いちはちさんを見て笑う。
い「そう言われるとプレッシャーがすごいんだって」
そんな私を見て、いちはちさんは苦笑いを溢した。
『いける?』
い「任せんしゃい」
扉の鍵穴に針金を入れてカチャカチャと動かすいちはちさんは、ピッキングもすごく得意でどんな扉でも針金さえあれば傷一つつけずに開けることができる。
私はこういう細かい作業が嫌いで特にピッキングは苦手だから、他のメンバーと違いピッキングができる道具はいつも持ち歩いていない。
最悪やばい状況になれば扉なんてぶっ飛ばせばいいしね。
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ゆうきん(プロフ) - 狼谷さん» いつも読んでくださりありがとうございます。リクエストもありがとうございます。参考にさせていただきます! (2021年1月2日 17時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
狼谷 - はじめまして!いつ者です読んでいますめちゃくち大好きです!リクエストなのですがしるこさんと一緒に恋人の振りをして浮気調査するのはどうでしょうか?これからも応援しています! (2020年12月13日 23時) (レス) id: 3f56a3b857 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきん(プロフ) - すずらんさん» ありがとうございます…!嬉しいです。徐々に恋愛の方にも寄せて行こうかなと思っています。 (2020年8月24日 12時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - このお話大好きです!恋愛方面にも期待しちゃっていいですか? (2020年8月23日 21時) (レス) id: 930f05f5ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきん(プロフ) - あめさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!!マイペース更新ですが頑張ります! (2020年8月23日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2020年8月13日 10時