何でも屋BinTRoLL

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あの話。

それはきっとAちゃんの両親のことだろう。



み「今日のこと…関係してないとは言い切れない」

か「あの話って…？」

は「……兄さん、」

し「そうだね…」




まだ、いちはちさんとかるてっとさんは聞いてなかったのか。



頭にクエスチョンマークを浮かべる2人に、しるこさんはAちゃんの家族の話をした。


話を聞いた2人は驚いたような傷ついたような顔を見せた。







ーーー何も知らなかった。

ーーーずっと1人で抱えてたのか。



みんな思うことは同じ。




し「最近部屋にこもって何かを調べてるの、みんな気付いてたよね？多分…Aは家族を殺した犯人のことを探してるんだと思う」

か「それであんなに焦ってたのかよ」



かるてっとさんは悔しそうに「頼ってよ」と呟いた。




み「俺思うんだけど…頼らないんじゃなくて、頼り方を知らないんだとおもう」

じ「頼り方を、知らない…」

み「ずっと1人でやるしかない環境にいたのかもしれない」


本人に聞いてないから分かんないけどね、とみんべんはんは手に持つ缶コーヒーに視線を落としたまま言った。


本当のところはどうか分からないけど、何故かその言葉は凄く納得できた。




その後手術も無事終わり、病室に運ばれていくAちゃんを見送ってから俺たちは家に帰った。


次の日からそれぞれ仕事の合間を縫ってAちゃんの様子を見に行ったが、なかなか目を覚ましてくれなかった。


先生は「眠り続けていることと怪我はあまり関係ないね。疲労と寝不足が原因だと思うよ」そう言ってたけど。心配でならなかった。


そしてAちゃんはその２週間後、目を覚ました。いちはちさんから連絡がきて俺は仕事を急いで終わらせて病院に向かった。

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