４４ ページ44
心配してくれるのはありがたいけど
このままじゃいつまでたっても帰れない。
無理やり言いくるめて、高嗣君の部屋を出ようとドアを開けた。
その時だった。
北「お」
『・・・っ！』
廊下をちょうど歩いていたのはみっくん。
反射的にドアを閉めて部屋に戻ったけど・・・
今、絶対見られた！
ここが誰の部屋か知ってるよね？！
やばい、どうしようっ。
二「Aちゃん？どうした？」
『ど、どうしようっ。今っ』
私が勢いよくドアを閉めたから、
高嗣君も何事かと思ってドアに近づく。
その時、インターフォンが鳴ってドアの向こうから声が聞こえた。
北「おーいっ」
みっくんの声だ。
見られたことを先に話しておこうと「二、ニカちゃんっ」と声を掛けたのに
私が言い終わらないうちに
「なんだ、ミツじゃん」と言って高嗣君はドアを開けてしまった。
慌てて隠れようとしたのも虚しく、
ドアの先に立つみっくんと再び目が合う。
『あ・・えっと・・』
北「え、つーか何？もしかして事後？気まずっ」
二「は？」
北「だってそれニカのジャージじゃん。いや、つーかサイズでかすぎてやばいから！んははっ」
二「いやいやいや！何もしてないからっ！誤解！」
北「どう見たって、お風呂あがりに彼の服借りちゃいましたぁーじゃん。しかもこんな時間にさぁ」
二「ふざけんな、まじで何もしてないからね！ね、Aちゃんっ」
『え？！あっ、はい』
北「はいはいはい。まぁ、うまくいってよかったね」
二「っていうかミツ何しに来たの？何の用？」
北「別に用はないけど」
二「はぁ？」
北「Aちゃんがニカの部屋から出てきたと思ったら、いきなり閉められちゃうんだもん。だから来た。それだけー」
二「じゃぁ帰れ。今すぐ帰れ」
北「うっわー、恩人にそんな言い方ある？Aちゃんはどこに行こうとしてたの？自販？」
『あの・・私ちょっと話についていけないんですけど・・・。みっ、北山さんって私のこと名前で呼んでましたっけ？』
私１人置いていかれてるこの状況。
みっくんと高嗣君は当たり前のように会話してるけど、私は全くついていけない。
私がここにいることを疑問に思わないの？
高嗣君は私がここにいることを隠さななくていいの？
みっくんは仕事してた時は名字呼びだったよね？
混乱していたら２人が教えてくれた。
私の存在を前から知っていたこと。
このホテルに私を引き留めていたのは、みっくんの優しさだったことを。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めいめみ | 作成日時：2017年9月15日 11時
