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〜二階堂side〜
『・・・やっぱり、大きかった。えへへ』
そう言ってAちゃんが出てきた。
これは、やばい。
自分の服を好きな女の子が着てるって、かなりやばい。
何食わぬ顔で「だね」とだけ答えたけど
内心はかなりドキドキしている。
『あの・・・ごめんね?』
二「気にしなくていいよ。まだ着替え持ってるし」
『いや、そうじゃなくって』
二「ん?」
『お風呂、やっぱり入らせてもらってからの方が良かったのかな、って。』
二「えっ?!」
『ホテルって言っても、ここは今ニカちゃんの空間だから。外に出てたわけだし、汚いのに申し訳なくって。ごめんね?』
あぁ、そういうことか・・・
俺が自分の家に人を上げるときはまず風呂に入れさせるって、知ってるから。
でも、さっきのは違う。
さっき、お風呂入るように言いそうになったのは
純粋に、Aちゃんが風邪ひくといけないから1回温まってほしかっただけ。
でも言いかけて気づいたんだよね。
「お風呂入れ」なんて言ったら下心丸出しみたいだなって。
そりゃ、あわよくば・・って思ったりもしてるけど
俺はAちゃんを大事にしたい。
だから、そんなにすぐ手を出すとか思われるのも嫌で言うのをやめたんだけど・・
なんかAちゃん違う方に勘違いしてるな、これ。
二「そんなの気にしなくていいよ」
『でも、』
二「っていうかさ!連絡先っ!」
Aちゃんの言葉を遮るようにして、スマホを彼女の目の前に突き出す。
二「次会ったとき、教えてくれるんでしょ?」
『あ・・・覚えてたんだ』
二「覚えてるよ」
『・・いい、のかな?』
遠慮がちに上目遣いで様子を窺ってくるAちゃん。
Aちゃんは何も考えてないで、素で行動してるんだろうけどさ・・
まじで俺の服着てそんな顔しないでほしい。
理性が、保てなくなる。
っていうか危機感なさすぎじゃない?
なんで?!困るんだけど!
二「・・・っ!いいから!早く!」
『あっ、はいっ!』
ドキドキしている自分を隠したくて
Aちゃんを急かす。
二「教えてくれるって言ったの、Aちゃんなんだからね!」
『うん、だよね』
二「ここで交換しとかないとまた会えなくなっちゃうじゃん!」
『うん』
二「連絡先わかんないと、俺の服も返せないでしょ?!」
『それは事務所に送れば・・』
二「却下!」
服なんか別に返してもらわなくてもいい。
もう会えなくなるのは嫌なんだよ。
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作者名:めいめみ | 作成日時:2017年9月15日 11時