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傘をどっちが使うかで揉める。
揉めている間に雨はどんどん強くなっていく。
『私の代わりはいくらでもいるけど、ニカちゃんの代わりはいないんだよ?みんなニカちゃんの元気な姿見たいんだからちゃんと傘使って・・・て、何言ってんだろ。私。ごめん、ファン丸出しで気持ち悪かったね。あはは・・』
なかなか傘を受け取ってくれなくて、
つい強めの口調で言ってしまった。
これはきっとドン引きされる・・
『くしゅんっ』
二「はぁ・・・わかった。貸して」
ようやく傘を受け取ってくれたニカちゃんが傘を広げる。
と思ったら、私の頭に落ちていた雨が急にやんだ。
『え、ちょっと』
二「もう文句言うのやめてね。俺が使ってるんだから」
『こっ、これは違う!だってニカ、じゃなくって、二階堂君が濡れてます』
二「・・・」
『じゃぁ、せめて傘をもう少しそっちに、』
二「ん、わかった」
『・・・っ』
いやいやいや、待って。
近いから。
近すぎるからっ。
傘をもう少しニカちゃんの方に傾けようと、
傘の柄の部分を押した。
でもそれと同時に、
ニカちゃんの肩が私の頬に触れた。
二「こんくらいくっついとけば2人とも濡れなくていいんじゃない?」
今、ニカちゃんがどんな顔して言ってるのかわからない。
一方で私は、雨の音で私の心臓の音がかき消されていることを願う。
二「なんか喋ってよ」
『・・・そう言われましても』
二「・・・じゃぁ俺から1こ話題振るわ」
『うん』
二「2か月たったら、もう名前で呼んでくれないの?」
『うっ・・・それ、は、さ』
二「なに?」
『ほら、久しぶりすぎて・・ね?』
二「あ、そうだ。Aちゃんってさ・・・・・・あのー、あれだよ・・」
『え?な、なに?』
二「うわ、すっげぇ言いにくいこれ。あのー・・・」
なんなんだろう?
どんな変なこと聞かれるんだ、私は・・
二「あのさ・・・だからー、俺が言うのもまた変なんだけど、」
『う・・うん?』
二「まだ・・・俺のこと好きなの?」
『はっ、・・・なっ???!』
二「違ったら違うでもいいんだよ?!ただ、手紙に・・書いてあったから」
『・・・あ、あぁ・・・手紙、ね』
焦った。
【好き】って、そういう好きね。
確かに手紙で、ニカ担であることを告白している。
ニカ担なのか、って聞いてるんだよね?
確かにプライベートでそれは言い出しづらいだろう。
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作者名:めいめみ | 作成日時:2017年9月15日 11時