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9月中旬、都内。
大好きなキスマイの番協の為、私はわざわざ九州からやってきた。
当たるわけがないし、当たったとしても遠すぎて行けないと思い
毎回番協申し込みのメールを恨めしく思っていた。
でも、なぜか
なぜか今回に限って応募してみたくなった。
そしてまさかの当選メールが来てしまい、
大きな出費に悩みながらもうきうき気分ではるばる九州から出てきたのだ。
1人で東京まで来るなんて何年ぶりだろ・・・
気づけばもうすぐ29歳になる。
3年前にキスマイにはまって、それからというものは毎日がキスマイだ。
彼氏ができないわけでもない。結婚がしたくないわけでもない。
ただ、今はキスマイに夢中なのだ。
東京まで張り切って出てきたものの、あいにくオタク仲間なんて私にはいない。
リア友で1人、たまたまキスマイが好きな子がいるから
私がキスマイの話で盛り上がれるのはその子だけ。
SNSで友達を作ろうかとも思ったけど、
人見知りな自分には向いてないと思ってやめた。
だけどこういうときにSNSで繋がってたらな、
なんて思ったりもする。
番協の時間が近づくまで1人でカフェに行くことにした。
よし。カフェで、この3日間のプランを見直そう。
今日は番協を楽しんで、終わったら都内を観光。
明日はディズニーランド。
明後日のお昼の新幹線で帰るプランだ。
おしゃれな雰囲気のカフェに入って、スマホを見るとラインが入っていた。
花梨着いた?番協羨ましいってコノヤローw
花梨私の分まで楽しんできてね!お土産とお土産話待ってるーー
リア友で北山担の花梨ちゃんからだった。
花梨ちゃんらしい文面に思わず笑みがこぼれる。
ふふふっと笑いながら返事を送った。
ちょうどスマホを置いた時、タイミングよく店員さんがやってきた。
店「お決まりですか?」
『あ、カフェラテのアイスと、抹茶ケーキお願いします』
店「かしこまりました。少々お待ちください」
ここは自担カラーで統一した方が気分も上がるのだろうけど
残念ながらメロンソーダは取り扱ってなかった。
運ばれてきたカフェラテと抹茶ケーキ、
そしてそこにニカベアを置いて写真を撮る。
うんっ、これで番協の思い出が1つできたっ。
小さな達成感を胸に、抹茶ケーキを頬張る。
『うまっ・・・!』
美味しくて思わず小さな独り言がでてしまった。
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作者名:めいめみ | 作成日時:2017年9月15日 11時