その後・10 ページ32
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謙太郎とことりが一緒の部屋になってから幾日過ぎたのでしょう?
従者としてまだ照は安井邸に残っています
なぜなら・・・
「 謙太郎さま、よろしくお願いします 」
ことりの声に反応した謙太郎が読みかけの本を閉じ、サイドテーブルに置きます
挟んだ栞は、アノ四つ葉を押し花にしてラミネート加工したものです
ことりは躊躇いもせず、謙太郎がいるベッドに入ります
「 おまえ、ホカホカだな 」
「 謙太郎さまの手、ひんやりしてて気持ちいい 」
入浴したてのことりの頬はほんのり赤く熱を帯びています
冷たい手と熱い頬で、お互いの体温を交換しているようです
「 ”シンノゴフウフ”教えて♪ 」
教師に教えを乞う生徒のように素直に疑問をぶつけます
純粋な妻に愛おしさが溢れる謙太郎ですが、
「 昨日もそう言ってキスで倒れたぞ? 」
「 だって、ドキドキして頭が真っ白になるんだもん 」
ことりはまだ幼くて謙太郎の全てを受け止めることができないのです
「 で、でもね 」
「 ん? 」
「 ドキドキするけど、謙太郎さまのそばにずっといたいの 」
「 ことり・・・ 」
「 ダメ? 」
返事の代わりに謙太郎は優しいキスを妻のおでこに与えます
その気持ちは謙太郎も同じですから
「 あれ? 平気だ 」
「 じゃあ、これは? 」
キスはことりの頬、
思わず閉じてしまった瞼、
顔をそむけ流れる髪の隙間から現れた耳、
そして・・・
「 ふ・・・ん 」
ことりは顎を捕えられ
小さく漏らした吐息ごと唇を奪われました
重なるというよりは啄まれるように・・・
いつもならここでことりの意識は遠のきます
ですが、ことりの瞳は真っ直ぐに謙太郎を見つめていました
「 大丈夫か? 」
「 うん 」
「 なら・・・教えてもいいか? 」
「 シンノゴフウフ? 」
「 ああ 」
コクンとことりが頷きます
謙太郎はそれを合図に・・・
【 おやゆび王子はこゆび姫に生涯変わることのない愛を贈りました 】
いつの世も、おとぎ話はハッピーエンドなのです
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納得できない箇所を書き直しました
姫保
2015.6.3
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姫保(プロフ) - 優希さん» コメントありがとうございます。これからもキュンキュンなお話を書いていきたいと思います。 (2015年12月4日 19時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
優希 - 第1シリーズ完結お疲れ様です!めっちゃキュンキュンして2人が可愛かったです! (2015年12月4日 11時) (レス) id: 0f9364f020 (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - m1m0wmさん» ありがとうございます。もう感謝の気持ちと言葉しかありません!何回も繰り返し読んでいただけて、私もおやゆび王子達も幸せいっぱいです。 (2015年8月6日 23時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
m1m0wm(プロフ) - 読ませていただきました!想像したときの2人が可愛すぎて癒されました。このお話ダイスキすぎて何回も繰り返し読ませてもらってます (2015年8月6日 20時) (レス) id: 2659e69228 (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - NONAMEさん» うふふ・・・疲れがとびました。コメントありがとうございます(*´▽`*) (2015年6月3日 1時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:姫保 | 作成日時:2015年4月12日 22時